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『がっこうかっぱの生まれた日』
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- ◆山本悦子=作
- ◆市居みか=絵
- ◆童心社=刊
- ◆定価=1,320円(税込)
- ■対象:小学校低学年向け・小学校中学年向け
子どもたちの 笑顔を見守るため、 俺は学校のかっぱになる!
かっぱには人間と同じぐらいの大きさの大がっぱと、アマガエルぐらいの小がっぱがいます。小がっぱは人前には姿を現さず、池でひっそり生きています。とても長生きで、百歳を過ぎると親元を離れて自分の池を見つけて何百年も独りで暮らします。この物語はそんな独り立ちしたばかりの小がっぱのお話です。
「バチャーン」。あるとき、小がっぱがすむ池の中に突然、女の子が落ちてきました。池に落ちた靴を拾おうとして落ちたようです。池の中で見る女の子は小がっぱと同じぐらいの大きさです。「あんた、誰?」「お、俺、かっぱ」「頭にお皿ある?」「あるよ」。女の子は本物のかっぱを見て大はしゃぎ。二人はすぐ仲良くなって、女の子は毎日池に来るようになりました。聞けば女の子は家族と離れて村に来たとのこと。村の学校に通っていて、学校の話や勉強の話をたくさん聞かせてくれました。そして「一緒に学校に行こう。学校にも池があるから」と言ってくれました。それなのに冬になると女の子は池に来なくなりました。
今は学校の池にすむ小がっぱが、日本が戦争をしていた時代に出会った女の子との思い出を語ります。「戦争って何?」「疎開って何?」。何も知らない小がっぱの問いを通じて戦争の恐ろしさ、愚かさが伝わります。戦争のせいで我慢を強いられて去っていく女の子。その寂しそうな後ろ姿を見て、小がっぱは「なんでだ」と怒ります。世界では今も戦争が続いている国があります。世界中の学校が子どもたちの笑い声にあふれた幸せな場所であるようにとの願いが込められた物語です。
『みちのく山のゆなな』
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- ◆おおぎやなぎ ちか=作
- ◆ふるやま たく=絵
- ◆国土社=刊
- ◆定価=1,760円(税込)
- ■対象:小学校低学年向け・小学校中学年向け
山神様の娘が 大自然のなかで大活躍 民話風ファンタジー
みちのく山に住む女の子、ゆななは、山神様の娘。いずれ父の後を継ぐためキツネの夫婦の下で修行をしています。ある日、ゆななは滝で龍の神の子と知り合います。その子を7歳まで育ててくれたのは人間の老夫婦。その老夫婦がその子に会いに山に登ってきたと聞いて、ゆななは龍の神の子が人間の子になってしまうのではないかと心配になりました。
瞬間移動をしたり空を飛んだり。ゆななが、修行の成果を発揮しながら山々でさまざまな経験をして成長していきます。自然と深くつながる日本の神様の世界に、東北地方に伝わる民話のストーリーが組み込まれた、日本ならではのファンタジーです。
『図鑑にものっていない!? 動物のおもしろびっくり行動100』
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- ◆小菅正夫=監修
- ◆KADOKAWA=刊
- ◆定価=1,650円(税込)
- ■対象:幼児向け・小学校低学年向け・小学校中学年向け
キリンの首がぷっくり!? 動物園で見られる 驚きの姿を紹介
動物園に行ったら、同じ動物を何分ぐらい見ていますか。30分ぐらいじっくり観察していると、おもしろい行動が見られることがあります。たとえばキリン。キリンは「はんすう」といって、一度飲み込んだ物を口の中に戻してかみ直すことをします。食事後の様子をじっくり観察していると、食べた物が長い首を通って上っていく様子を見ることができます。
飼育員さんのこぼれ話を交えつつ、動物園で見られる動物たちのおもしろい行動を紹介します。登場するのはパンダ・トラ・ゾウ・ライオンなど、人気動物ばかり。観察しやすい行動からレアな行動まで、3段階に分かれていて、レアな行動が観察できれば大発見です。
『マンガでわかる! 小学生のくらしと日本国憲法』
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- ◆木村草太=監修
- ◆なのなのな=漫画
- ◆主婦と生活社=刊
- ◆定価=1,540円(税込)
- ■対象:小学校中学年向け・小学校高学年向け
なぜ憲法は 国の最強ルールなのか その訳をやさしく解説
憲法は日本の最高法規です。憲法に反する法律を作ることはできません。では憲法は誰に向けたルールなのでしょうか。すべての国民でしょうか。違います。憲法は政治家や警察官など公務員に向けたルールです。国民が守るものではなく、権力者に守らせるもの。それが憲法であり、憲法以外の法とは違うところです。
憲法とは何か、暮らしとどうつながっているのか。憲法が必要だと考えられるようになったのは過去の反省からです。国王が特定の宗教を強制した時代、独裁者がすべてを支配した時代、悲惨な戦争が続いた時代もありました。そんな歴史を振り返りながら、自由と平和を守るための憲法の大切さを教えてくれます。
『ややの一本 剣道まっしぐら!』
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- ◆八槻綾介=作
- ◆野間与太郎=絵
- ◆ポプラ社=刊
- ◆定価=1,760円(税込)
- ■対象:小学校高学年向け
弱さを認め合える 仲間がいるからこそ 強くなれる!
やや、姫奈、なつ、理衣、一香の5人は、「正しく強い剣道」を教える道場に通う仲間でした。ところが一香は「勝てば何をしてもいい」という方針のライバル道場に移り、ややたちと離れて私立中学に進学します。その後、通っていた道場が閉鎖されたため、ややたちは地元の中学で剣道部を立ち上げることを決意します。でも事はそう簡単には進みませんでした。
がさつで口が悪く、いたずら好き。しかも無鉄砲で、仲間を思うあまり暴走して大失敗。そんなややの魅力が物語を引っ張ります。目標はライバルとの試合に勝って「正しい剣道でも勝てる」と証明すること。悩みながらも、仲間と共に好きな道を追求する、ややのがんばりに注目です。
『真昼のユウレイたち』
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- ◆岩瀬成子=作
- ◆芦野公平=絵
- ◆偕成社=刊
- ◆定価=1,540円(税込)
- ■対象:小学校高学年向け
いつもそばにいるの でも幽霊っていわないで 気を悪くするから
両親が事故で亡くなって、おばさんと二人暮らしの千可ちゃん。桐林さんは、おとなしい千可ちゃんがクラスでいじめられているので心配です。ある日、桐林さんが千可ちゃんの家に遊びに行くと、おばさんらしき人がパイナップルを切ってくれました。でも「おばさんは今日は仕事」と千可ちゃん。えっ!? じゃあパイナップルを切った人は誰?
両親の幽霊が娘を守る『対決』など、幽霊に出会った子どもたちを描く4編を収録。どの作品にも、大切な人を支えたいという思いを持つ幽霊たちが登場します。日常のなかでひっそり姿を現して寄り添ってくれる幽霊と子どもたちとの、ちょっとおかしくてちょっとせつない物語集です。
『ニュートン式超図解 最強に面白い‼ 数学パズル』
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- ◆小谷善行=監修
- ◆ニュートンプレス=刊
- ◆定価=990円(税込)
トライ&エラーの 楽しい頭のトレーニングが 受験にも役立つ力になる
武蔵小杉校 校舎責任者計算の一部が空欄になっている「虫食い算」、一筆書きで描ける図形探しなど、計算・図形・論理・確率のパズル問題が46問掲載されています。サピックスの教材で取り上げているような問題もあります。また、学校の教科書でも、コラムなどで同様の問題を取り上げている例があります。よく知られた問題が多いので、触れてみて損はありません。本書で見たことがある問題がサピックスの授業やテストで出てきたら、がんばって解いてみようという気持ちも強くなると思います。
3年生以上なら取り組めるでしょう。まずは自分でじっくり考えて解いてみてください。入試問題ではないので、時間制限は設けなくていいでしょう。やってみて解けなかったら、翌日に再度挑戦してもいいと思います。パズルを楽しむ感覚で取り組めるので、すぐに答えを見ないで、なんとか自分で解いてみようという気持ちになるのではないでしょうか。
大切なのは正解することではありません。「やったけどうまくいかなかった、それなら今度はこっちを当てはめてみよう」「だめならまた違う作戦を考えてみよう」。そんなトライ&エラーを繰り返すことです。「根気強さ」といってもいいかもしれません。算数の問題を解くうえでは、トライ&エラーを繰り返して、可能性を一つひとつつぶしていく力が必要になります。パズルの問題を解くことはその練習になると思います。
最初から順に解く必要はありません。ぱらぱらめくって、おもしろそうだなと思った問題から気の向くままに解いてみてください。低学年の場合は問題の意味がわかりにくい場合があるかもしれないので、保護者の方が一緒に取り組みながらサポートしてあげてください。算数の受験勉強には単調な計算練習も必要ですが、その一方で、「一生懸命に考える」「解けなかったらもう一度挑戦してみる」といった経験を楽しむことを忘れないでほしいと思います。
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