受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

緊急分析 2025年度首都圏中学入試の動向:
12|3

聖光学院は①②とも増加
青山学院が入試日を2日から3日に

 次に、2月1日以降に入試を行った東京都と神奈川県の男子校と共学校男子の状況を見ていきます。開成の出願者数は昨年より25名減って1234名になりましたが、近年で最多だった一昨年より55名少ないだけです。同校は創立150周年を迎えた2021年に、高校の教室などが入る新校舎が完成し、2024年夏にはすべての工事が完了しました。こうした要因もあって、引き続き高い人気を維持しています。麻布は65名減少して761名、武蔵は28名減少して518名でした。駒場東邦も27名減少して617名でした。このように、最上位校へのチャレンジ層が若干減り、安全志向が見られる結果となりましたが、だからといって難度は変わっていません。

 一方、増加したのは、昨年初めて受験者・合格者平均点や合格最低点などを発表した慶應義塾普通部で、出願者数を100名以上増やし675名を集めました。そのほか、本郷①、海城①、逗子開成①なども出願者数が増えています。早稲田①は24名減の831名、早稲田大学高等学院中学部も24名減の392名でしたが、早稲田実業学校の男子は15名増の387名でした。1日午前入試に新規参入した東京農業大学第一高等学校中等部は、1日午後入試も継続し、男子が増加しました。

 2日は前年、東大合格者を100名輩出した聖光学院①が、61名増の752名と人気を集めました。栄光学園は前年と同数の705名でした。そのほか、城北②、世田谷学園②などが増加しています。一方、渋谷教育学園渋谷の男子は、①②ともに減少しています。 2日は前年、東大合格者を100名輩出した聖光学院①が、61名増の752名と人気を集めました。栄光学園は前年と同数の705名でした。そのほか、城北②、世田谷学園②などが増加しています。一方、渋谷教育学園渋谷の男子は、①②ともに減少しています。

 今年は2月2日が日曜日に当たったため、青山学院中等部が入試日を例年の2日午前から、3日午前に移動させました。そのため、明治大学付属中野①、立教池袋①などの大学付属校・系属校が増加しました。3日に移動した青山学院中等部は人気で、男子だけでも昨年より200名近く増えて568名でした。

 3日は、浅野が募集定員を30名減らして240名としましたが、出願者数は1742名→1711名で、ほぼ変わりませんでした。筑波大学附属駒場は16名減って644名、早稲田②も23名減って1437名、海城②は4名増えて1385名でした。このように上位校では、ほぼ例年どおりの結果でした。

 4日以降は、聖光学院②、渋谷教育学園渋谷③、逗子開成③などが人気を集めました。最近では前半の入試日程での手続き率が上昇し、後半の入試日程では合格者数をほぼ定員どおりとする学校もあります。そのため、1月校や午後入試校をうまく利用してなるべく早い時期に、進学してもよいと思える合格校を確保することが重要になっています。

2月入試 主な男子校・共学校男子の出願者数の増減
(2024年→2025年)
2月1日
麻布 826 761
海城① 538 569
開成 1259 1234
慶應義塾普通部 569 675
攻玉社① 420 361
駒場東邦 644 617
サレジオ学院A 389 363
芝① 600 541
渋谷教育学園渋谷① 197 145
城北① 431 401
巣鴨Ⅰ 336 294
逗子開成① 453 476
世田谷学園① 186 213
東京農業大学第一① 新設 125
桐朋① 375 402
本郷① 516 614
武蔵 546 518
早稲田① 855 831
早稲田大学高等学院中学部 416 392
早稲田実業学校 372 387
2月1日午後
巣鴨(算数) 690 627
世田谷学園(算数) 389 347
東京都市大学付属 1187 1019
獨協(算数・国語) 806 711
2月2日
栄光学園 705 705
学習院① 444 455
慶應義塾湘南藤沢中等部(一般) 201 189
慶應義塾湘南藤沢中等部(帰国) 87 73
攻玉社② 700 578
渋谷教育学園渋谷② 503 485
城北② 715 782
巣鴨Ⅱ 554 510
聖光学院① 691 752
世田谷学園② 538 577
桐朋② 640 677
本郷② 1420 1420
明治大学付属中野① 937 972
明治大学付属明治① 326 324
立教池袋① 333 417
2月3日
青山学院(2日→3日) 374 568
浅野 1742 1711
海城② 1381 1385
学習院② 461 443
慶應義塾中等部 861 834
小石川中等教育学校(一般枠) 男子
311
男女
551
逗子開成② 441 457
筑波大学附属 252 248
筑波大学附属駒場 1次
660
1次
644
明治大学付属明治② 297 279
早稲田② 1460 1437
2月4日
サレジオ学院B 523 545
芝② 1192 1077
城北③ 382 459
巣鴨Ⅲ 439 403
聖光学院② 753 787
世田谷学園③ 369 361
明治大学付属中野② 666 663
2月5日
攻玉社(特別選抜) 128 147
渋谷教育学園渋谷③ 414 453
逗子開成③ 475 562
本郷③ 685 674
立教池袋② 182 205

豊島岡女子学園が新入試を導入
来年はいわゆる「サンデーショック」

 続いて女子校と共学校女子の状況を見ていきます。昨年、創立100周年を迎えた桜蔭は49名減り542名でした。女子学院は2名の減少で、ほぼ昨年並みでした。雙葉も10名の減少で389名となっています。そのほか、吉祥女子①が24名減少して579名、フェリス女学院も16名減少して415名でした。女子も男子と同様に最上位校へのチャレンジ層が若干減り、安全志向が見られる結果となりました。

 一方、鷗友学園女子①は37名増の557名、立教女学院は73名増の367名でした。1日午後入試では、新設の日本女子大学附属が183名、光塩女子学院が112名の出願者数を集めました。そのほか、神奈川大学附属①は女子が51名増の374名となりました。恵泉女学園①も好調で、昨年より100名以上増加して594名でした。

 2日は、吉祥女子②が21名増加し1028名、渋谷教育学園渋谷②の女子が34名増加し369名でした。青山学院中等部の入試日移動の影響が見られたのは、法政大学第二①などの付属校・系属校で、いずれも女子の出願者数が増えました。

 また、豊島岡女子学園は「算数・英語資格」入試を新設。算数が得意で英語の資格を持つ受験生にとっては4科目と「算数・英語資格」の2回の判定のチャンスがある入試に変更になりました。3回ある入試のすべての回で実施され、一般入試との併願もできましたが、①②③の合計で出願者数が286名、受験者数が192名、合格者数が32名と、狭き門になりました。

 3日は豊島岡女子学園②が前年と同数で881名でした。人気を集めたのは鷗友学園女子②です。3日に移動した青山学院中等部の女子は昨年より80名ほど増加し620名でした。女子も男子と同様に入試の短期決戦化の影響からか、上記3校以外の上位校では減少傾向が見られました。4日で女子の出願者数が増加したのは、法政大学第二②と神奈川大学附属③です。5日は渋谷教育学園渋谷③が増加しました。

 なお、2026年は2月1日が日曜日に当たります。このため、例年であれば1日に入試を行うプロテスタント校のなかには、女子学院、東洋英和女学院A、立教女学院のように、入試日を2日に移動させる学校があります。これにより、例年はできない桜蔭と女子学院の併願も可能になります。一方で、フェリス女学院は入試日を1日から移動させないことを発表しています。女子にとっては、例年とは併願パターンが大きく変わり、過去のデータが参考になりにくいため、「サンデーショック」といわれることもありますが、しっかりした実力をつければ、例年以上にチャンスが広がる年でもあります。最新の入試動向に注意してください。

(取材協力/森上教育研究所)

2月入試 主な女子校・共学校女子の出願者数の増減
(2024年→2025年)
2月1日
桜蔭 591 542
鷗友学園女子① 520 557
学習院女子A 320 325
吉祥女子① 603 579
渋谷教育学園渋谷① 235 240
頌栄女子学院①(一般) 291 258
女子学院 708 706
洗足学園① 259 231
田園調布学園① 215 203
東京農業大学第一① 新設 161
東洋英和女学院A 288 289
フェリス女学院 431 415
雙葉 399 389
横浜共立学園A 242 241
横浜雙葉① 197 145
立教女学院(一般) 294 367
早稲田実業学校 213 221
2月1日午後
恵泉女学園(算数・国語) 475 594
光塩女子学院(算数) 新設 112
湘南白百合学園(算数) 225 185
湘南白百合学園(国語) 275 228
田園調布学園(算数) 189 188
東京女学館(算数・国語) 363 360
日本女子大学附属(算数) 新設 183
普連土学園(算数) 344 387
山脇学園(算数) 315 337
山脇学園(国語) 485 550
2月2日
鎌倉女学院① 330 340
吉祥女子② 1007 1028
慶應義塾湘南藤沢中等部(一般) 271 282
慶應義塾湘南藤沢中等部(帰国) 55 63
渋谷教育学園渋谷② 335 369
湘南白百合学園(一般4科) 313 228
白百合学園(一般) 292 277
洗足学園② 649 571
田園調布学園② 506 484
豊島岡女子学園①(4科) 993 957
明治大学付属明治① 315 334
横浜雙葉② 306 350
2月3日
青山学院(2日→3日) 538 620
鷗友学園女子② 682 758
学習院女子B 532 506
鎌倉女学院② 299 268
慶應義塾中等部 454 401
小石川中等教育学校(一般枠) 女子
373
男女計
551
筑波大学附属 269 250
東洋英和女学院B 570 534
豊島岡女子学園②(4科) 881 881
明治大学付属明治② 315 270
横浜共立学園B 421 393
2月4日
田園調布学園③ 366 323
豊島岡女子学園③(4科) 642 627
2月5日
渋谷教育学園渋谷③ 337 393
頌栄女子学院② 506 477
洗足学園③ 437 357
緊急分析 2025年度首都圏中学入試の動向:
12|3
2025年度
中学入試特集目次
2025年度中学入試特集

首都圏2025年度中学入試レポート緊急分析 2025年度首都圏中学入試の動向

関西圏2025年度中学入試レポート緊急分析 2025年度関西圏中学入試の動向
速報 主要校の2025年度入試結果DATA一覧

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