受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さっぴーの社会科見学へ行こう!

施設見学 標本を見ながら楽しく学ぶ 東京農業大学「食と農」の博物館 にやってきました!

1階・2階

クラシックトラクター

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男の子 「博物館は農大の世田谷キャンパスと馬事公苑の間にあるのか。今の国立競技場と同じく隈研吾さんが設計した建物で、玄関前には巨大なニワトリの像もあるよ。すごい迫力!」

女の子 「館内に入ると…。まずは古いトラクターの展示だね。日本の小松製作所(コマツ)やイタリアのフィアット、アメリカのフォード、3社のトラクターが並んでいる。どれも実際に大学で使われていたものなんだって」
男の子 「えっ、このコマツのトラクターは今でも動くの? 製造年は1960年前後と60年以上も昔のものなのに、手入れが行き届いているんだなあ」
女の子 「その奥の展示では、農大の歴史も紹介しているよ。創立者は江戸幕府の重臣だった榎本武揚。明治元年に起きた戊辰戦争で新政府軍に反抗し、敗れたものの、許されて新政府でも活躍した人だね」

ニワトリの
剥製標本コレクション

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女の子 「次は2階をチェックしよう。わあ、たくさんのニワトリの標本! 東南アジアのジャングルに生息し、ニワトリの先祖といわれる野生種のセキショクヤケイをはじめ、約120体ものニワトリの標本がそろっているんだね」

男の子 「おーっ、これは国の特別天然記念物・オナガドリだ。オスの尾羽が長いのが特徴で、この標本の尾羽は6mもあるよ。最長記録は13.5mもあったんだって」
女の子 「卵用、肉用、ニワトリどうしを戦わせる闘鶏用…。こっちの長鳴鶏は、美しい鳴き声を楽しむために品種改良されたニワトリなのね。人とニワトリのかかわりって、本当に深いんだね」
男の子 「卵の大きさの比較展示もあるぞ。これは、17世紀ごろまでアフリカのマダガスカル島に生息していたといわれる巨大な鳥・エピオルニスの卵の模型だね。縦の長さが約30㎝もある。人間の赤ちゃんも入れるくらいだ。とんでもない大きさだな!」

発見1ニワトリの鳴き声は国によって違う?

 日本では「コケコッコー」と表現されるニワトリの鳴き声。でも、アメリカでは「コッカドゥードゥルドゥー」、ドイツでは「キキレキ」、スペインでは「クィクィリクィ」など、国によって表現にかなりの違いがあるんだ。館内にはその一覧表があるから、ぜひ鳴きまねしてみてね。

日本の酒造り さっぴー

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男の子 「農大には70年も前から醸造学科があって、酒造りも学べるんだ。今の日本にある蔵元は1500~1600蔵。その多くで農大の卒業生が働いているんだって」
女の子 「この棚に並んでいる280本のお酒は、そうした卒業生たちが造ったものなのね。日本の『伝統的酒造り』は2024年にユネスコの無形文化遺産に登録されたし、みんなのやる気も高まったんじゃないのかな」
男の子 「あれっ、日本酒のなかに、外国のお酒、ジンのボトルも交ざっているよ。なるほど、最近は日本酒だけでなく、洋酒造りに挑戦する蔵元もあるんだね」
女の子 「こっちは和紙で再現された昔の酒造りの様子だよ。お酒を仕込む職人さんも紙人形でできていて、できたお酒を結婚式で飲む様子まで再現されているね」
25年11月号 さっぴーの社会科見学へ行こう!:
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