受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さっぴーの社会科見学へ行こう!

施設見学 日本の歴史と文化を学ぶ 森美術館「藤本壮介の建築:原初・未来・森」 にやってきました!

思考の森

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女の子 「森美術館は六本木ヒルズ森タワーの53階にあるんだ。高速エレベーターで展望台のある52階まで上がって、そこからエスカレーターを使うのね」

男の子 「会場に入ってみると…。おおっ、最初のゾーンは建物の模型でいっぱいだ! ここでは藤本さんがこれまでにかかわったプロジェクトを約30年分、100件以上も紹介しているんだ」
女の子 「同じような部品をたくさん組み合わせたもの、何の部屋にするか想像力をかき立てられる構造のもの…。大屋根リングをはじめ、円をテーマにしたものも多いね。どれもデザインがユニークだなあ」
男の子 「図面や素材、アイデアのヒントになったものも展示しているよ。バラエティーに富んだ資料がそろっていて、展覧会のタイトルどおり、建築の森の中を歩くようだね」

あわいの図書室

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男の子 「模型のゾーンを抜けると藤本さんの作品の年表があって、その横の小部屋には椅子が並んでいるよ。ここで休憩してもいいし、備え付けの本を読んでもいいんだ」

女の子 「本は全部で40冊。森や自然など、藤本さんの建築物と関係する五つのテーマから選んだものなのね」
男の子 「おっ、漫画版の『風の谷のナウシカ』があるよ。作者の宮崎駿さんがこの作品に込めたのは、自然とともに生きることの大切さ。藤本建築も、それをめざしているんだって」
女の子 「大きな窓に面しているのも、このゾーンのポイントだね。窓からは東京の大きなビルがたくさん見えるよ。さすが53階にある美術館だね」
さっぴー

ゆらめきの森

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女の子 「このゾーンの模型には、動く光の点が投影されているよ。これは藤本さんの建築物において人がどのように動くかをイメージした展示なんだって」

男の子 「たとえば『UNIQLO PARK 横浜ベイサイド店』は、店舗と公園が一体化した場所。この光は、子どもたちが敷地内の斜面を上ったり下ったりする様子を表しているんだね」
女の子 「こっちはフランスの名門大学『エコール・ポリテクニーク・ラーニングセンター』だよ。学生たちが中庭に集まって、笑い合う姿が見えるようだね」
男の子 「群馬県の個人宅『T house』には、部屋と部屋を分けるはっきりとした仕切りがないのか。家族の気配を感じつつ、一人の時間も楽しめる構造なんだね。おもしろいなあ」
25年9月号 さっぴーの社会科見学へ行こう!:
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