受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さっぴーの社会科見学へ行こう!

施設見学 漫画作りのおもしろさを学ぶ 国立歴史民俗博物館 にやってきました!

第4展示室 民俗

2

男の子 「ここはほかの展示室とは様子がちょっと違うぞ。さまざまな習わしをはじめ、日本人が暮らしのなかで育んできた民俗文化に迫るエリアなんだ」
女の子 「わあ、壊れた神輿が転がっている! これは石川県能登半島の宇出津で行われる『あばれ祭』の神輿ね。厄落としのために、神輿を火や水の中に放り込むんだ。実際の映像も流れているけど、すごい大迫力!」
男の子 「次は妖怪の世界だ! 特に河童は有名で、全国に言い伝えが残っているよね。頭に皿があるなんて、昔の人の発想はおもしろいなあ」
女の子 「こっちの古民家は、築200年以上ある宮城県の尾形さん宅の復元ね。実物は東日本大震災の津波で流されてしまったけれど、建物の一部などを見つけて再現したんだ」

悪いものの侵入を防ぐ、
福島県田村市の「朴橋のお人形様」

発見2異界をのぞく「キツネの窓」

 指を組んで窓のような隙間を作り、それを目の上にかざすと異界が見える。そんな伝承を聞いたことはあるかな? このほか、木の板に空いた穴や、自分の股の間などから物を見ても、異界をのぞけるという言い伝えがあるよ。君も挑戦してみる?

第6展示室 現代

2

女の子 「最後は激動の『昭和』の紹介だよ。日本が太平洋戦争へと向かっていた1930年代から、戦争が終わり、復興し、経済的に豊かになった1970年までを追っているね」
男の子 「歴博がある佐倉城の跡地は、かつては陸軍の佐倉連隊の拠点だったんだ。これは兵舎内の再現だね。まだ開戦前の昭和初期には、カツレツも食べられたのか。意外と豪華だな」
女の子 「でも結局、日本はアメリカなど連合国に猛攻撃を受けて敗戦。戦後はここで再現されている闇市に頼らないと、とても生活できなかったのね」
男の子 「その後、日本は劇的に復興。庶民もダイニングキッチン付きの団地に住んだり、自分の車を乗り回したりできるようになったんだね。同時に、水俣病などの公害問題も発生したのか」

発見3代用うどんは小麦粉なし!

 戦後しばらく、日本は深刻な食料不足に見舞われたんだ。政府の統制を無視して行われた非合法な市場である闇市の屋台で売られた「代用うどん」は、雑穀麺やトコロテンに汁を掛けた、うどんもどき。量も少なく、「三味線(3本しか入っていない)」とも呼ばれたんだって。

「焼跡・闇市と人びとの生活
再現模型」
さっぴー

※「第5展示室 近代」はリニューアル工事中

25年8月号 さっぴーの社会科見学へ行こう!:
|3|

ページトップ このページTopへ