さっぴーの社会科見学へ行こう!
科学がまだ発達していなかった時代、病気や死は目に見えない「魔」によって引き起こされるものだと信じられていたんだ。そうしたなか、人々が身を守るために考えたのが、「魔除け」となる衣服や装身具。代々木にある「文化学園服飾博物館」では、2月14日(水)まで、「魔除け ―見えない敵を服でブロック!―」という服飾の展覧会を開催しているよ。世界の服飾品を鑑賞しながら、魔除けについて学ぼう。
魔除けに使われる色はどれだと思う?
①黒
②赤
③青
「黒じゃないことだけは確かだな。『魔』は、まさに暗い夜に現れそうだもの」 | |
「そうね。それに対して、暗い夜を一気に明るくするのは真っ赤な太陽。『魔』も太陽のエネルギーがはね返してくれるはずだよ。答えは、ずばり赤!」 | |
「残念! 半分正解、半分不正解。実は、この3色はどれも魔除けの服飾品に使われているんだ」 | |
「ええっ!? 黒は絶対に違うと思ったよ。意外だな」 | |
「理由は、これから行く『文化学園服飾博物館』の展示を見ればわかるよ」 | |
「どんな博物館なの?」 | |
「コシノジュンコさんや高田賢三さんなど、世界的なファッションデザイナーをたくさん輩出した、服飾デザインや服作りの技術が学べる文化服装学院の母体である、文化学園が運営する博物館だよ。常設展はなくて、年に3~4回行われる企画展の期間だけオープンするんだ。2万点もの所蔵品のなかから、企画のテーマに沿ったものを展示しているよ」 | |
「へえ。貴重な品が多そうだね」 | |
「所蔵品は、日本の江戸時代の着物や、18〜20世紀のヨーロッパのドレス、アジアや中南米の民族衣装といった世界各国の服飾品など、多岐にわたっているんだ」 | |
「今回は、なぜ魔除けをテーマにしたのかな」 | |
「新型コロナウイルス感染症の影響で、病気の怖さや、人生が変わってしまう事態が突然、しかも誰にでも起こることをみんな実感しただろう? そこで、科学の知識が乏しい昔の人々は、どうやって病気や不幸から身を守ろうとしたのか、魔除けや招福の役割をあらためて探るという狙いがあるそうだよ」 | |
「なるほど。展示室は1階と2階だね。今回は2階から見学していこう!」 |
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