受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/受験体験記

進学校 筑波大学附属駒場中学校

振り返らずにペダルをこいで

G.Kさん

 「やばっ。」直近5回の平均偏差値70超、夏期講習も充実し、自信をもって臨んだSS特訓第1回、開成対策の算数で断トツのビリだった時の心の声だ。調子が悪かった…そう思ったが第2回もダメ。平常授業では点をとれるのに。悔しさ、開成への羨望、自信喪失の果てに辿り着いたのは、
 「算数、絶対ぶっ潰す!」
という怒りにも似た気合だった。もう僕に振り返っている時間はない。間違えた問題を5回は解き直した。すると、1か月程で明らかに点が上がった。志望校への順応が足りていなかったのだろうけど、サピックスの指導に従ったのが良かったのだと思う。それは、夏までは単元の復習を徹底し、苦手な単元は夏までに克服しておくこと。先生方のアドバイスのお陰で断続的に点が上がり、正月特訓では当初の倍まで点が伸びた。第一志望の筑駒対策でも点を取れないことがあったし、筑駒の学校別サピックスオープンの合格可能性は40%だったが、僕に振り返っている時間はない。間違えた問題を5回は解き直した。
 そして入試直前、僕は一つの武器を手にした。それは、筑駒対策の国語を校舎で一番復習したという自負と、添削して下さった先生からのご指導、励ましの言葉だ。2月3日、先生から頂いた言葉を念仏のように唱えながら試験会場に向かった。
 秋以降の受験生は、「止まれば倒れる自転車」だと思う。振り返らずに、まっすぐ前のみを見てペダルをこがなければならない。上り坂を上るのは苦しいが、それを支えてくれたのが、先生、保護者、仲間だと思う。僕の場合、仲間に恵まれた。珍獣、天才、博学王、志士、剛腕なムードメーカー。皆と一緒でなければ、今の僕はないと思う。先生方のご指導の下、仲間と一緒に過ごした3年間は、僕の宝だ。

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