受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 鷗友学園女子中学校

自分を信じてやり切る力

Y.Hさん お子さんの名前 Sさん

 2月1日、第一志望校である鷗友学園の試験日。
 自信をもって挑んだはずの試験に、娘は合格することができませんでした。

 夫婦共に本人の前では明るく振る舞ったものの、表面的に見て取れる様子よりもはるかに大きなショックを受けているであろう娘の気持ちを思い辛かったことを、昨日のことのように覚えています。

 しかしながら、サピックスでの数年間を通じて、娘は私たちが想像していたよりもはるかに成長していました。
 2月3日に実施された鷗友学園の2回目試験当日、大人でも相当なプレッシャーや不安を感じるであろう状況の中で、出せる力のすべてを出し切って合格を頂くことができたのは、ひとえに本人の自分を信じてやり切る力のおかげだったのではないかと思います。
 私たちは、合格を知った瞬間に、そんなたくましい娘の姿を前にして、涙を堪えることができませんでした。

 ある程度のレールは敷いてあげたい、そんな軽い気持ちで始めた塾通いでしたが、入室してみれば想像を絶するような勉強量と熾烈な競争環境が待ち受けていました。
 勉強に明け暮れる娘を見て、正直なところ本当にこれでよかったのだろうかと思ったこともありました。

 それでも最後まで受験勉強を続けるに至った理由は二つです。
 一つ目の理由は、本人が一度も受験や塾通いをやめたいと言わなかったこと。サピックスの楽しい授業、同じ志を持った仲間たちとの間で生まれる健全な競争意識や友情が、勉強をしなさいと言わずとも娘を自発的に机に向かわせました。
 二つ目の理由は、娘に伴走する中で私たち親も中学受験の勉強内容に触れ、中学受験を肯定的に捉えるようになったことです。中学受験は、その過酷さや詰め込み型教育のイメージから、賛否両論があることも事実です。しかしながら、一定程度の知識習得が求められることは事実でありながらも、それをベースに考えさせる問題、親が面白いと思える問題が想像よりもはるかに多く、将来どんな道に進もうともきっと本人の役に立つ、受験をそんな風にとらえることができました。

 そして、そのような理由から受験勉強を続けた結果、最後に娘は学力向上に加えて、私たちが想像もしていなかったような成長を見せてくれました。
 楽しい授業や一緒に頑張る仲間のおかげで積み重ねることができた努力。その努力があったからこそ身につけることができた、最後まで絶対に諦めずに自分を信じてやり切る力。
 我が子はもちろん、そんなたくましい受験生たちの姿を見て、最後には大人である自分たちが胸を打たれ、刺激を受ける、振り返ればそんな中学受験だったように思います。

 そんな機会を提供してくださったサピックスの先生方、そして塾の仲間たちに感謝の気持ちを伝えたいと思います。本当にありがとうございました。そして、これから受験を迎える子供たち、保護者の皆様に、心からのエールを送ります。

 前の体験記 | 女子校目次に戻る | 次の体験記 

2024年度中学入試
受験体験記
男子校女子校共学校

ページトップ このページTopへ