受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 雙葉中学校

姉が通う学校を目指して努力した長い道のり

S.Tさん お子さんの名前 Mさん

 姉と同じ学校を目指す。想像以上の精神的負担があったと思います。万が一不合格になった際に生じる劣等感を懸念しました。しかし、雙葉祭で意気揚々と活動する3歳上の姉の姿を見て、次女自身も入学したいと真剣に考えるようになりました。賛成したもののやはり不安がありました。3年前、ここに長女の保護者体験記を書きました。この文章が家族のプレッシャーになり、駄目と知りながら長女の当時のサピックスの成績表と見比べてしまう日々が始まりました。
 サピックスのカリキュラムを信じ、 「基礎力トレーニング」には毎朝確実に取り組み、授業とテストの復習を淡々と継続した結果、5年生は上位クラスを維持しました。6年生になってから陰りが見え始めました。算数は丁寧さに欠け計算ミスが多く、得意な国語も選択問題での失点が増えました。理科や社会では何度やっても正解できない単元があり、悔しくて泣くこともありました。それでも諦めず、夜遅くまで机に向かいました。妻も私も可能な限り付き添いました。テストの結果を姉の成績と密かに見比べてしまい、罪悪感で苛立ったこともあります。しかし、挫折したときの先生からの優しいお言葉にどれだけ救われたことでしょうか。力は付いているので大丈夫と激励されました。やるべきことはやった、そう信じました。
 そして、入試応援動画の配信。最後の「志望校合格に挑む君たちへ」 の二十六行。読んでいるのは偶然にも娘の担当の先生でした。「道のりは決して平坦ではなかったと思います。多くの試練を乗り越えて今君たちはここに立っているのです。振り返ってみてください。必死で取り組んだテストの数々を。ボロボロになるまで繰り返した教材の山々を。努力は決して君達を裏切ることはありません」心のこもった音読に涙が出ました。本番までの支えにもなりました。やはり本人の努力に勝るものはありません。長女と比べて申し訳なかったとも思いました。
 いよいよ迎えた2月1日。十字架を模倣した大きな校舎は普段より巨大に見えました。試験会場に入っていく娘の後ろ姿は大きく頼もしくなり、確実な成長を感じました。姉が待っている。きっと大丈夫。決めた目標に一直線に最後まで頑張る。精一杯問題を解き、面接では入学したい強い意志を伝えたようです。翌日にはついに桜色の画面に合格通知が掲載されました。努力が報われた瞬間でした。姉妹で大いに喜びました。逃げずに挑んだことが今回の結果に結びつきました。娘達がさらに謙虚に自己研鑽を積んでいくことを祈ります。つらい思いをして悩んでいる人がいれば、手を差し向けられる人間になって欲しいと切に願います。姉をこれからも追い続けることでしょう。合格までの道のりは過酷なものでしたが、かけがえのない財産を得ることができました。受験をサポートして応援して下さったすべての方に、深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

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