受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 フェリス女学院中学校

サピックスで歩んだ4年間。SSの仲間たちと育んだ絆

T.Sさん お子さんの名前 Aさん

 サピックスには3年生の春から通い始めました。娘はどんな事に対しても割と前向きに取り組める性格だったので、クラス昇降なども良い刺激になり、それをモチベーションに勉強も頑張れるサピックスが合うと考えたからです。
 しかし現実はやはり厳しく、4年生になると急に内容も難しくなり、毎週の授業の復習に追われ、とりあえず課題を片付けるのが精いっぱい。クラスはなかなか上がらない。そんな状態が6年生の初め頃まで続きました。
 その頃、我が家は父親が海外に単身赴任中で、家庭で勉強をみるのは私だけ。スケジュール管理、テキスト管理、送り迎え、学習面などすべて私の肩にのしかかり、それが辛く、つい息抜きにばかり逃げてしまい、受験に対してちゃんと向き合えない時期もありました。集中力がない娘に声を荒らげることも多くなり、6年生の前半はかなり辛い時間を過ごしていました。
 しかし、夏休み明けにはSS特訓がスタート。同じ目標を持った仲間たちと一緒に学ぶ機会ができたことが大きな転換点となりました。良いメンバーに恵まれ、お互いに励まし合ううちに、「この仲間たちと一緒にフェリスに行きたい!」という気持ちを強く持つようになったようです。
 そうなると私も全力でサポート。我が家は親リード型で、私が娘の理解度に合わせて、学習内容や過去問を準備し、一緒に考え、完全に並走していました。算数などわからないところは質問教室でしっかり指導していただき、社会・理科のコアプラスをお守りのようにどこへ行くにも持ち歩き、すきま時間に開くのが習慣になっていました。
 サピックスオープンでも、12月最後の回では過去最高の成績をとることができ、第一志望校の合格可能性も80%に! そこから一層の危機感をもって12月と1月はひたすら過去問に取り組む怒濤の日々。演習の復習も丁寧に取り組み、やるだけのことはやったと言えるだけの時間を過ごしました。
 そして、本番当日。試験会場で10人ほどのSSクラスの友達に会えて、一気に緊張が解け、リラックスできたと言っていました。まるでサピックスで演習をしているかのようなホーム感の中で受験できたことは大きかったと思います。
 中学受験はただただ厳しく辛いものだと思っていましたが、どんなに勉強がきつくても、娘はサピックスに行きたくないと言ったことは一度もなく、最後まで楽しく張り切って通いました。そんな環境を作ってくださったサピックスの授業、先生方、仲間たちには本当に感謝しかありません。もうサピックスに送って行くことはないのだと思うととても寂しく、今は親子で完全にロスに陥っておりますが、今度は頑張る後輩たちを励ます良き先輩としてこれからもサピックスとつながっていって欲しいと思います。

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