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武蔵中合格のためのメソッド
M.Kさん ●お子さんの名前 Sさん
これから武蔵中を受験する親子のために、私の武蔵中合格メソッドをここにまとめたい。
私の子の合格力判定サピックスオープンの4科偏差値は4回平均で56・5、学校別サピックスオープンの武蔵中の1回目(9月18日)は偏差値49で40%の判定、2回目(11月23日)は68で80%であった。2~3か月の間に武蔵中に特化した対策を行ったことで合格圏に入ることが出来た。
武蔵が求めているのは知識やテクニックではない。求められていることを親が理解し、子に指導することで、大きく違いがつく分野がある。
【武蔵の算数】
問題の5~6割を占めるのは「比」である。より具体的には「速さと比」「図形と比」「比の文章題」の3分野である。この3分野の中でも、出やすい問題、出にくい問題のタイプがある。子に与える問題を親が選別することで勉強効率が格段に変わる。選別眼をもつために、私は親による武蔵算数ノートの作成をおすすめする。
過去問を可能な限り遡り(私の場合28年分)、子が解けなかった問題をコピーし、ノートに分野別に分類しながら貼っていく。これにより傾向の偏りと、近年の微妙な変化も理解できるはずだ。
【武蔵の国語】
過去問の講評を読めばわかるが、武蔵の先生は文章表現を大変気にされてらっしゃる。これは武蔵の国語科の先生から直接に頂いたアドバイスである。「武蔵の国語は読解力・表現力の二つを求めているが、表現力については短い期間でも大きく改善することができる」のである。子供の文章は親の想像以上に稚拙で不可解だ。具体的な問題としては、主語と述語が対応していない、接続詞の使い方がおかしい、示唆する内容が不明確、冗長に同じことを繰り返す、誤字脱字、等である。親が問題文を読まずに子の答案を通して読み、元の問題文の内容がおよそ想起できるようになれば及第点と言える。子は同じ種の過ちを繰り返すため、入試前日まで根気強く添削し続けてあげてほしい。
【武蔵の社会】
①グラフ・表の読み取りを行う際には、年代や変化の範囲を明示して伝える必要がある。②抽象論でなく具体例とキーワードを使用して説明する。③社会の因果関係を理解する。③は食卓の会話で楽しんで行うのが良い。毎日一つ社会問題を挙げる。例えば、「女性の社会進出」であれば、なぜ現状では社会進出が実現していないのか、どうすれば実現できるか、自分は何ができるか、等を食卓で会話するのである。
【武蔵の理科】
観察問題の基本姿勢として、虫の目で細かく分解して観察してみる。道具の力学的な視点、すなわち、道具は、小さな力で最大の効果を得られるように工夫されているものなので、その工夫を記述する。道具の重要な機能から順番に機能別に整理していく。
以上、紙面の制約もありエッセンスのみ書いた。子が本番の受験後「面白かった」と言って帰ってきたときに、私は自分の努力が報われたと感じた。皆様におかれても、実りある受験プロセスとなりますよう。
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