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進学校 ▶ 武蔵高等学校中学校
我が道を貫いた受験生活
R.Iさん ●お子さんの名前 Tさん
小さなやる気スイッチが入ったのは6年生の夏期講習後半だったと思います。7月の中頃、地元で8月中旬にあるドッジボール大会に有志のグループで出たいと言い出し、練習が夏休み中週3回体育館であるけれど、自分はそれには出ないから大会には出させてほしいと言いました。止めても聞かないと思い許可をしましたが、夏期講習が午後からだと知るや「練習は午前中だから、行けるね」。
7月末から8月の大会まで、夏期講習の前に35度の体育館で2時間ドッジボールの練習をしていました。半分熱中症になった息子を引きずるように家に連れて帰り、お昼を食べさせて(それも食欲がなくてあまり食べられず)、塾に送り出す日々。
それでも体力と精神力をドッジボールが鍛えてくれたのか、夏期講習マンスリーテストでは自己最高点を上げました。
しかし結局本人は9月以降も塾のない日は学校から帰っては友達と遊んだり、テニスをしたりと生活は変わりませんでした。課題や塾の復習も、厳選したものしか取り組みません。親は算数の間違えた問題を解き直しできるようにファイルにまとめたり、苦手な社会の「コアプラス」や年号、データバンクをソファでくつろぐ息子に親がわざわざ持参して一問一答形式で出題。書くことを面倒だとさぼり続けたので、社会の漢字のミスは入試直前まで時間を費やす羽目になりました。
男の子はやる気スイッチが入るのが遅いとは聞いていましたが、1月になっても「家にいても勉強することないしな」と真顔で言う始末。3年前に姉が受験していたことと比較すると、勉強量がないに等しい。しかし本人はいたってポジティブ。武蔵中の学校パンフレットの校舎の写真を切り取って、いつも見られる場所に貼って「自分は武蔵に行く」と笑顔。
まさか合格すると思いませんでしたが、学校別サピックスオープンの志望校判定は正確だったのだと思います。適性があった、これにつきます。勉強時間は本当に短かったけれど、算数で解けない問題に時間がかかるということはなかった。あとは志望校に絶対に入るのだという確信が本人に常にあったこと、合格のために必要なことを本人が必要だと感じた時に一緒に取り組んだことがよかったのだと思います。1月に入ってからは自らテレビゲームを封印して、勉強をするわけではなくとも自分の決めたルールは守っていました。また、SSや学校別サピックスオープンの復習に特に時間をかけていました。自分で考えて行動をする受験生活ができたことは本人にとって代えがたい人生経験だったと思います。親の目線では思い通りにいったことがほとんどなかったのですが、それはご愛嬌。
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