受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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  • 25年2月号 [入試に出る時事問題]これだけは知っておこう! さぴあニュースバンク

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さぴあニュースバンク 2024年12月

2 月曜日 社会 従来の健康保険証を新たに発行することがこの日から停止された。マイナンバーカードと健康保険証が一体化した「マイナ保険証」への移行を促すのが狙いだが、医療機関の窓口でカードの読み取りがうまくできないトラブルなどが続出しているため、利用率は低迷している。なお、発行済みの健康保険証はこの日以降も最長1年間は有効。また、マイナンバーカードの取得は任意とされているため、カードを取得していない人、していても健康保険証として利用できるようにしていない人には、保険証の発行元から「資格確認書」が交付される。それを提示すれば、これまでどおり診療を受けることが可能。
3 火曜日 国際 大韓民国(韓国)の尹錫悦大統領はこの日の夜、国民に向けた緊急演説で、一切の政治活動などを禁じる「非常戒厳」を出した。これにより、軍隊が国会に突入しようとしたが、翌4日未明、国会で解除を求める決議が可決されたことを受け、非常戒厳はわずか6時間で解除された。尹大統領は野党の憲政秩序を脅かす行為から国家を守るために非常戒厳を出したと説明したが、与党からも批判された。7日には尹大統領の弾劾訴追案が国会の本会議で採決されたものの、与党の議員のほとんどが退席し、投票者数が要件を満たさなかったため、廃案となった。しかし、14日に再度採決されたときは投票者数が要件を満たし、可決された。この結果、尹氏は大統領としての職務を停止された。今後は憲法裁判所が大統領を辞めさせるかどうかを180日以内に判断するが、もし可とされれば尹大統領は任期途中で失職し、大統領選挙が行われることになる。
8 日曜日 国際 中東のシリアで、首都ダマスカスを制圧した反体制派は「アサド政権を打倒した」と発表した。バッシャール・アル・アサド大統領はシリアに駐留していたロシア軍の飛行機で脱出し、ロシアに亡命した。シリアでは2011年、中東の各国で起こった民主化を求める運動「アラブの春」の影響で、政権に対する抗議デモが全土で行われるようになった。アサド政権はこれを武力で抑えようとしたため、反体制派との内戦が始まった。アサド政権はロシアやイランが、反体制派はアメリカやトルコが支援して、内戦状態は長く続き、大量の難民が国外に逃れる事態になっていた。これでアサド政権による過酷な弾圧は終わったが、反体制派を構成する人々の民族や宗教はモザイク状に複雑に入り組んでいるだけに、新たな政権が安定するかどうかは見通せない。
10 火曜日 国際 ノルウェーの首都オスロでノーベル平和賞の授賞式が行われ、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が受賞した。 もっと詳しく参照
11 水曜日 政治 所得税は1年間の収入が103万円を超えなければ納める必要はないが、103万円を超えると納めなければならなくなる。そのため、収入が103万円を超えると、103万円以内に抑えた場合より、所得税を引いた後の手取り額が減るケースもある。これを「103万円の壁」という。野党の国民民主党はその額を「178万円」に引き上げることを公約し、10月27日に行われた衆議院議員総選挙で議席を大幅に伸ばした。この問題について、与党の自由民主党(自民党)、公明党と、国民民主党の3党は幹事長会談を開き、178万円をめざして引き上げることに合意した。ところが、与党は12月20日、この金額を「123万円」とした2025年度の税制改革大綱を決定。それでも3党は178万円をめざす協議を今後も継続するとしている。 もっと詳しく参照
15 日曜日 国際 日本、ベトナム、マレーシア、カナダ、メキシコ、オーストラリアなど太平洋を取り巻く11か国から成っていた環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に、イギリスがこの日、正式に加盟した。TPPは加盟国間で貿易をするときの関税を原則としてなくすとともに、経済活動にかかわるルールも可能な限り共通化しようという取り決め。TPPが発効した2018年以降、新しい国が加わるのは初めてで、これによりTPP加盟国の国内総生産(GDP)の合計は全世界の約15%を占めることになった。
24 火曜日 政治 政治改革関連3法が参議院本会議で可決され、成立した。これにより、政党が所属する政治家個人に支給する、その使い道を公開する義務のない政治資金「政策活動費」を廃止すること、政治資金をチェックする第三者機関を国会に設置すること、外国人によるパーティー券購入を禁止することなどが決まった。10月の衆議院議員総選挙で大きな争点になった「政治とカネ」の問題に対応するものだが、まだ不十分な点があるとされ、2025年1月24日に召集される通常国会でも焦点となる見込み。 もっと詳しく参照
24 火曜日 環境 政府はすべての一般照明用蛍光灯の製造と輸出入を2027年末で禁止する政令改正を閣議決定した。四大公害病の一つ、水俣病の原因となった水銀を包括的に規制する「水銀に関する水俣条約」の締約国会議での合意を踏まえたもの。環境省によると、電球型蛍光灯は2027年1月から、直管蛍光灯は2028年1月から、それぞれ製造・輸出入が禁止される。2028年1月以降も、蛍光灯を継続して使用することや、すでに製造されていた在庫品を販売することは可能だが、政府は発光ダイオード(LED)を利用した照明器具への計画的な切り替えを呼び掛けている。

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