そこが知りたい!
入試本番まで残りわずかとなりました。「ここから、わが子をどうサポートすればよいのだろう」と、不安や焦りを感じている保護者の方もいらっしゃると思います。本番を迎えるまでの大事なこの時期を先輩保護者の皆さんはどのように乗り越えたのでしょうか。ここでは「精神面」「学習面」「生活面」など、さまざまな角度からの体験談をご紹介します。
※掲載しているグラフは、2025年4月に中学校に入学したサピックス卒業生に対して実施した「受験生活に関するアンケート」の集計結果をもとにまとめたものです。
※( )内の学校名は、このコメントを寄せてくれた方のお子さんの進学校です。
精神面
本番を迎えるわが子に寄り添い
前向きになる声掛けを
子どもたちは、志望校への合格を目標にして、これまで一生懸命に努力を重ねてきました。しかし、試験日が近づいてくると気持ちが不安定になり、自信をなくして落ち込んでいる様子を見せることもあるでしょう。そんなとき、先輩保護者の皆さんは、お子さんにどのように接していたのでしょうか。
お子さんの精神面でのサポートに苦労した経験があるご家庭は多いようです。受験勉強中に悩み事が生じたときに、子どもたちが相談することが多いのは、やはり身近な存在である家族です(図1)。周りの大人たちが、「子どもの気持ちを受け入れ、自信を持たせる」という姿勢で支えていくことが大切ですが、保護者の方も「じっと見守る」のは簡単ではありません。子どもの態度を見て不安になり、つい口を挟みたくなることもあると思います。先輩保護者はどのように接していたのでしょうか。
「ついできなかったところや偏差値、得点に一喜一憂してしまいがちですが、まずはできている部分をほめて自信をつけさせ、やる気を引き出し、合格するイメージを持てるような声掛けを心がけました」(慶應義塾中等部)
「家族全員で息子の大好物の夜ごはんを食べたり、麻布中に合格したら何をしたいかを話したりして、直前期を楽しく過ごせるようにしました。勉強の合間に息子とドッジボールをしたのも、良い思い出の一つです。受験に向けて気持ちを整え、家族みんなで明るく接したことが、息子にとって精神的な支えになったのだと思います」(麻布中)
「『中学受験は通過点であって、どの学校に行くことになっても、中高でもがんばり続けることが大切だよ』と、受験の先を見るような声掛けをしました」(筑波大学附属駒場中)
思うような成果が得られなくても、「入試前に課題が見つかってよかった」と前向きにとらえると、お子さんのモチベーションが保てるのではないでしょうか。間違っても、「今のままではどの学校にも受からないよ」などと言ってはなりません。精神面のサポートで何よりも大切なのは、「努力するわが子に寄り添う心」です。
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図1 | 受験勉強中の悩み事をいちばん相談した相手は誰ですか? |
【単一回答】(有効回答数208) |
悩んだときは講師に相談
アドバイスを活用して自信を取り戻す
受験生活ではさまざまな困難にぶつかり、「どうすればよいのかわからない」と悩むこともあるでしょう。そんなときは、サピックスの講師に相談し、具体的なアドバイスを得ると、解決に向かうケースもあります。
「面談で先生に、SS特訓のコースを変更したいと伝えました。すると先生は「本当に変更していいの?」と娘に聞きました。娘は「嫌だ、このまま女子学院コースに行きたい」と言いました。今まで娘は強い意志を示すことがなかったのですが、自分の気持ちを自分のことばで伝えてくれたことに驚いたと同時に、すごくうれしかったことを覚えています」(女子学院中)
「先生から、『息子さんは、あとはメンタルだけですよ! 笑顔で“行ってきます”と言えれば大丈夫!』と応援していただきました。このことばを信じて、やり切ることができました」(海城中)
「息子は解説を見てもわからないと思考が止まってしまうので、そのような問題は必ず質問教室で先生に確認するようにしていました。親がどんなに解説しても理解しませんが、先生の解説だとすぐに理解していました」(駒場東邦中)
「得意の国語を無敵にしてくれた先生には感謝しかありません。過去問やプリントに添えていただいた励ましのメッセージが、チャレンジを止めない原動力になりました」(麻布中)
学習面
これまでの教材を活用して
解けなかった問題も復習
9月から始まったSS特訓も後半戦に入ります。子どもたちは、志望校の出題傾向に沿った「志望校別講座」と、強化したい科目を集中的に学習する「単科講座」で着実に力を伸ばしています。12月末から1月初めにかけては「冬期講習」(首都圏のみ)や「正月特訓」などの直前講習が行われ、入試本番に照準を合わせた授業が続きます。
この時期に、多くのご家庭が学習面で重視しているのは、復習を中心にすることです。知識を確実に定着させるためにも、これまでの授業内容を振り返り、プリント・教材・模試などで解けなかった問題をやり直すことがとても重要です。
「SS特訓の教材はすばらしく、入試そっくりの算数はコピーして繰り返し解きました。苦手な社会はSS特訓の単科講座のおかげで点数が取れるようになりました」(慶應義塾普通部)
「冬期講習と正月特訓が明けたら娘が別人になっていたので、後半のSS特訓が神がかっていたと思います。夏期講習は不完全燃焼でしたが、ここで挽回できました。直前期もSS特訓の志望校対策プリントの見直しが役立ちました」(桜蔭中)
「サピックスの教材を信じて取り組みました。娘は『サピックスに住みたい』と言うほどで、質問教室もたくさん利用し、教材も何度も解き直していました。直前期にはほぼ毎日といってもいいほど親子で先生に相談していたように思います。『その状況ならテキストはこれとこれをやりましょう』と手厚くていねいなアドバイスをいただき、入試本番に向けて着実に力をつけることができました」(桜蔭中)
サピックスでは、志望校に合格するために必要なことを、各学年の最も適切な時期に学ぶようなカリキュラムを組んでいます。講師も、一人ひとりの性格や状況に合わせてフォローをしているので、これまでに学んできたことを着実に身につけるのが合格への近道です。まずは授業に集中し、ご家庭では復習に重点を置いた学習を心がけましょう。
志望校の過去問演習で本番を意識
弱点を見つけて対策を立てる
この時期、復習と同様に重要なのが、志望校の過去問演習です。出題傾向をつかむために必要なのはもちろん、制限時間や解答欄の大きさを実際の入試と同じにして解くことによって、本番に近い形でシミュレーションができるという点でも大きな効果があります。
「12月から開成の過去問に取り組み始めると、なかなか合格最低点に到達できない日々が続きました。次第に『開成』という名前を見るだけで萎縮し、得点が伸び悩みましたが、『SS特訓では解けているのだから自信を持って取り組めばいい』と激励すると、次からは得点が倍増することもありました。この経験を通じて、メンタルの状態が結果に大きく影響することを実感しました」(開成中)
過去問演習は、実力を確かめるためというよりも、むしろ弱点を見つけ、その対策を立てるために活用するものです。間違えた問題は、なぜ間違えてしまったのかをしっかりと分析し、正解を導けるようにしておくことが重要です。保護者の方が問題の難度を見ながら上手にスケジュールを立てると、お子さんも効率よく取り組めるようになります。
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図2 | 9月にSS特訓が始まってから、学習に取り組む姿勢や学習方法などに何か変化はありましたか? |
(自由回答を以下の6項目に分類して集計。有効回答数149) |
※「学習時間が増えた」「SS特訓が最優先になり復習を徹底するようになった」「解く問題の量が増え、難問にチャレンジするようになった」など
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図3 | SS特訓を受講して、お子さん自身に変化が見られましたか。 |
(自由回答を以下の6項目に分類して集計。有効回答数207) |
※「苦手教科にも粘り強く取り組むようになった」「開始当初は大変そうだったが、慣れていくなかで自信をつけていった」など
- 25年12月号「そこが知りたい!」シリーズ Vol.5:
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「親の目からは勉強が足りないように見えても、本人は想像以上に多くを吸収しています。子どもの力を信じて見守っていれば良い結果につながります」(栄光学園中)
「わが家では、サピックスの先生の教えもあって、『テストの点数が悪くてもあまり気にしなくていい』『間違えた内容を理解できるようになることが大切』と言い続けましたが、その積み重ねが実力の向上につながったのではないかと思っています」(早稲田大学高等学院中)
「仕事で平日の通塾時は不在だったので、大好物のフルーツやお菓子と手書きメッセージをテーブルに置き、水筒に温かいフレーバーティーを準備していました。『いつも応援しているよ!』という気持ちで3年間続け、入試本番も同じお菓子とお茶を持たせて送り出しました。息子が『行ってきます!』『ありがとう!』と書いてくれた手紙は宝物になりました」(開成中)