「え？ 本当に合格!?」
　私は思わず声を出してしまった。
　最初に豊島岡を勧めてくれたのは父だった。その後、６年生の秋に行った桃李祭で吹奏楽部のパフォーマンスを見て、私も「ここだ！」と強く惹かれた。

　私は、３年生からＳＡＰＩＸに通っていたが、成績は安定しないまま６年生を迎えてしまった。その頃には、小学校でも受験が話題にあがるようになり、やっと「受験」を意識するようになった。
　夏休みは、夏期講習の有無にかかわらず図書館で勉強をした。秋になると、ＳＳ特訓や過去問演習、小学校の行事など、忙しい中でも基礎トレやコアプラスを毎日コツコツがんばった。12月のサピックスオープンでは、なんとか全ての志望校で合格可能性80％をとれた。最後のマンスリーテストでも苦手科目で良い点数をとれた。このことは、受験を迎えるにあたり、大きな自信につながった。
　しかし、１月の埼玉受験では、確実と思っていた学校に落ちてしまった。とてもショックだった。そこで、私は、１月中も学校に行き、気分転換をはかることにした。更に、入試前日には、ＳＡＰＩＸの先生からの激励電話があり、学校の友達からは手紙をもらい、大きな心の支えになった。
　そして迎えた２月１日。試験時間前は、苦手科目である理科の知識をまとめ直すなど、なるべく手を動かした。また、科目間の長い休憩時間では、前半はラムネを食べてリラックス、後半は次の科目に向けて頭を切り替えるようにした。それが功を奏したのか、無事に合格をいただき、安心して２日の豊島岡を受けられた。１月の自分からは想像もできない結果となった。

　今まで支えてくださった家族や先生方、受付の方、警備員さん、ありがとうございました。そして、次の受験生の皆さん、合格をお祈りしています。