受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/受験体験記

進学校 麻布中学校

絶望するな、緊張するな、自分を信じろ

H.Oさん

 ぼくは、5年生の夏期講習からサピックスに入室した。入室テストの偏差値は42で、当初から志望していた麻布中はもはや絶望的だと思っていた。しかし、その後は成績が急上昇して、6年生になってからはぼくの偏差値は最後の模試まで58から65を保ち続けた。
 そして迎えた1月24日。渋谷幕張中の合否が発表される日である。隣の部屋でスマホを見る母から落ち込んだ声で呼ばれ、ぼくは状況を察した。不合格だったのである。しかし、今となってはぼくの恩師ともいえる国話の先生と電話で話したことで、「渋幕に落ちても、麻布に受かればいいんだ」という思いが強くなり、本来なら絶望のあまり何も考えられなくなっていたであろうところを、むしろこれまでよりも麻布対策に集中することができた。
 それからの1週間は、死に物狂いで勉強をした。これまでの麻布対策のプリントを何度も復習したり、やっていなかった問題演習をやったりして、入試前日には教材や過去問で部屋中散らかっていた。
 そして2月1日、前日までに多量の対策をしてきたことや、「『ヤバい』と思ったら逆にニヤニヤ笑え」という、一見奇妙な先生の教えのもと、異様な笑みを浮かべながら問題を解いたことで、全く緊張せず、実力を出しきり、2月3日に麻布中学校の公式サイトから自分の受験番号を見つけることができた。
 そんなぼくが受験を通して感じたことがある。何があっても決して絶望してはならないということ、緊張は何よりも大敵であること、そして何より自分を信じ、支えてくれる人に感謝し続けた者こそが報われるということだ。それでは、今後新たに中学入試に挑む君たちの合格を祈って、麻布中で待っている。

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