受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/受験体験記

進学校 豊島岡女子学園中学校

三度目の正直

H.Iさん

 豊島岡女子中を目指す皆様に私が伝えたいことはただ一つ、「失敗してもあきらめずに何度でも挑戦すること」です。
 私は、1月初戦の栄東中は不合格でした。不合格を想定していなかったのでショックを受けましたが、現実の厳しさを知る良い機会だったと思います。学習計画を立て直し、その後の1月校には合格を頂き、自信を取り戻しました。
 そして満を持して迎えた2月、のはずが、1日校、豊島岡1回目、2回目と相次いで不合格でした。不合格3連発というのは精神的にきついものです。とくに豊島岡2回目の算数は解けた自信があったので、自分の受験番号がなかった時には絶句しました。
 3日の夜、「このままでは終われない」という気持ちがわいてきました。家族で作戦会議を開き、4日の豊島岡3回目を受けた後、合否を見ずに、5日の広尾学園中を受けることにしました。その方が精神的に良く、次の試験に集中できると家族全員で考えが一致したからです。
 2月4日、豊島岡最後のチャンス。ほんのわずかな期待を胸に、私は鉛筆を握りました。これまでの試験の中で最もよく解けた気がしました。苦手だった「速さ」の猛特訓の成果もあり、算数は満点の自信がありました。実はこの夜、それまで毎日きていたサピからの電話がはじめて鳴らなかったのです。「これはもしや合格していた?」「いやいや、今日もダメで、先生方もついに私にかける言葉がなくなったか?」など次々に浮かぶ邪念を振り払い、私は決して合否を見ずに、翌日に向けて勉強を続けました。
 5日の広尾学園の入試を終え、迎えに来た父が駅のホームの端でついに口を開きました。「豊島岡に合格してたよ、おめでとう!」
 こうして5日間の死闘の末、私の中学受験は幕を閉じました。皆様も、思うように成果が出ないことがあるかもしれません。それでも失敗を恐れず何度でも挑戦してみてください。いつか道が開けることでしょう!

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