僕がサピックスに入室したのは新４年が始まる時からだった。入室動機は、「第一志望合格のため、塾に入るのならば、友達のいるところがいい」という何とも浅はかなことからだった。
　それからは、受験のことなど考えずにいて、勉強していればいいのだと、流れに身を任せるかの如く、受動的に勉強をこなしていた。そんな僕は、上から２番目のコースにとどまり続けたこともあって、高をくくっていた。５年生になるころになって、急に２コース下がったのだ。そのままスランプに陥り、成績は伸び悩む始末となってしまった。夏期講習と冬期講習がつらかったような気がするが、今はそんなこと覚えていない。６年の時の方がよほど大変であったので、衝撃が上書きされてしまったからだ。
　なんやかんやで６年生になり新たな先生も入るようになり、そこで、受験勉強に対する緊張感が帯びてくるようになったかも、と今になっては思う。また、新たな先生に出会ったことで国語・理科が最終的に、良くなったように思った。社会は安定して点数を確保することができていたのだが、算数だけは本当に苦戦した、ほぼすべての過去問で平均点を超えることができず、ＳＳの算数で３割ほどしか点数が取れなかったほどに。しかし先生の励ましと分かりやすい授業によって、何とか食らいついていけるほどにまでになることができ、過去問で10連敗した第一志望の聖光にまで合格することができました。
　最後に、受験生の皆さんへ、当日までスマホをいじっていた僕ほどになれというつもりはありませんが、リラックスして当日は臨んでください。頑張れ！ 桜咲け！