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最新中学入試情報
進学校 ▶ 三田国際学園中学校
祈る事しか、出来なかった。
T.Nさん ●お子さんの名前 Kさん
祈る事しか、出来なかった。正直、受験生の父として役割を果たしたとは言い難い。受験レベルの算数を一緒に解いても、悲しいことに教えてあげられるのは基礎的なものだけ。切ない気持ちで見守るしかなかった。今も思っているのは、もっと一緒に勉強を楽しめるような環境を家で作ってあげたかったということ。それは、親の一方的な想いかもしれないけど。一緒に勉強をした時間、特に海が見える旅先の部屋で6時間も平面図形と向き合った時間は忘れません。
塾に行きたくないとは、一度も言いませんでした。きっと熱い先生方や仲間と学べることが楽しかったのでしょう。塾帰りのバス停に迎えに行き、肩を並べて歩く夜道。見上げる月や星が綺麗な日、シールをもらえた日は少し話が弾んだけど、疲れて帰ってきての遅い夕食…大変だったろうな。
受験が近づき、私達が出来る事は、志望校の近くにありご縁がある神社仏閣を訪れて祈る事くらいでした。行けば必ず同じ想いを持つ人の絵馬があり、互いの健闘が報われることを願いました。この時期、親戚一同のみならず、私の親友や妻の友人等が、息子のために各地の神社で祈ってくれました。愛ですね、みんなの。
いざ受験本番、始まるとあっという間の4日間。結果が出るたびに感動の涙あり、ガッカリもあり。高倍率の4日午後の試験、これが最後。もう暗い時間、お迎えの際に会場から出てくる大人数の受験生を見て、正直この中では厳しいか…と思ってしまった自分が情けない。翌日、合格通知には涙が止まらずでした。久々に、ギュッと抱き締めましたよ。もう妻よりも大きな体なんだけど。小さい頃を思い出すとさらに泣けましたね。
学校選びで、私の評価軸は偏差値に傾いてしまい、子どもに合う環境という目線に立つには時間がかかりました。各校の説明会に行って見て感じて、徐々に偏差値じゃないなと考えるようになりました。どこに通っても幸せになれる、と。思えば、私も第一志望ではなかった学校で親友達に出逢い、様々な巡り合わせで家族を持ち、幸せに暮らしている。どの学校に入るかは運命の分かれ道なのかもしれないけど、何が最も幸せかなんて比較は出来ません。
結果として、説明会で最も素晴らしいと感じた学校にご縁が戴けました。そう、この学校の隣の神社に合格祈願に行った時、木の隙間から夕陽が差し込んで一筋の光が私達に当たりました。こういう事にも何かを感じてしまうのが、受験ってものなのでしょう。
テストの結果云々に惑わされて心穏やかではいられない日もあり、厳しい事ばかり求めてしまった受験生活。とても反省しています。それでも、祈りは伝わりました。私はともかく、妻は精一杯、素晴らしいフォローをしたと思います。子どもたちの日々の努力は、報われます。皆さんが、お子さん達と笑顔の日々を送れること。お子さんがサピックスで学んで志望校に合格することを祈っています!!
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