サピックスに入室したのは３年生の２月でした。入室テスト後の体験授業がとても楽しかったようで、帰るなり「絶対サピックスに行きたい」と興奮して話していたのを覚えています。ただ娘は２月末生まれで、少し幼くのんびりした性格。トップクラスの塾で周りについていけるのかと心配ではありました。
　合同学校説明会で好印象を持った関西学院中学部の学校説明会に行き、美しい校舎、充実した施設、そして生徒さん達の礼儀正しくも活発で楽しそうな姿に魅了された娘。志望校は関西学院中一本になりました。
　５年生までは成績も安定しており、サピックスオープンの志望校判定も80％を維持していました。ところが６年生になると成績は急降下。夏前のサピックスオープンでは過去最低となり、判定は20％に。
　算数の基礎力トレーニングは毎日やりなさいと言っても、ほったらかしで月末にまとめてやったり、各教科の家庭学習も前日に慌てて始めたりしていたので、成績急降下もまぁそうなるでしょうとは思っていました。親の方も大量の教材とプリントの整理が追いつかない状態でした。
　夏前に先生から厳しく活を入れられたようで、夏期講習でなんとか持ち直して一安心。しかし、秋からは日曜日にＳＳ特訓が始まります。あんな長時間大丈夫なのかと思いましたが、本人はプチ合宿のような感覚でとても楽しく通っていました。
　秋以降は成績も安定してきて、サピックスオープンの判定も80％に戻りましたが、関西学院中は女子の定員が少なく毎年高得点勝負。日頃からケアレスミスが多いので、担当の先生からは「合格の可能性は五分五分、併願校を考えてみては」と言われても、一発勝負の姿勢は変えない娘。しかし11月末になり、友人達が前受け受験するのを知り少し不安になったのか、ギリギリで願書を出し受験することに。
　年末年始も正月返上でサピックス通いでしたが、過去問の点数はまだまだ合格圏外。そんな状態に怖じ気付いたのか、受験日１週間前に突然「併願校も受けたい…」と言い出しました。急遽、まだ出願出来る学校を調べて、学校見学はもちろんパンフレットすら持ってない学校に願書を出すドタバタ劇。この時点で、娘はもう自信を無くしているのかと思い、併願校も名の知れた伝統校なのでそれもありかなと、私の方が弱気になっていました。
　そして関西学院中の受験当日、「まったく緊張しなかった～」と帰ってきた娘を見て少し安心しました。翌日併願校の受験を終えて、16時に合格発表。パソコンで自分の番号を見つけて「あった！」と笑顔の娘に妻と駆け寄り３人で大喜びしたことは忘れないでしょう。
　授業以外にも個別の質問、過去問の採点、志願書の添削、面接の練習と、サピックスの先生方には本当にお世話になりました。特に担当の先生にはかなりご心配をおかけしました。本当にありがとうございました。