受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 灘中学校

関西サピックスで目指した第一志望

X.Yさん お子さんの名前 Aさん

 3年生の冬、明確な志望校が無いまま各塾の体験授業を受けた中、息子が「難しい! だけど楽しかった!」と前向きな感想を発したのがサピックスでした。関西では他塾を選ぶ方も多いと思いますが、私達の経験を書かせて頂きます。

【4年生】
 毎回の授業に刺激を受け、新しいことを知る楽しみを得ていたようですが、この気持ちを維持しつつ毎日の勉強を進めるには伴走が必要でした。スケジュールは親が立て、国語の知識(国語A・言葉ナビ)は妻が毎日30分、クイズ形式で問答。理科は親がポイント動画を見て突貫で学び、一緒に取り組む。息子の「自走」には程遠い4年生でしたが、親子共に新しいことを学び、話し合う日々でした。

【5年生】
 家庭学習の量と難易度が一気に上昇しペースが掴めず、親子共疲弊状態となりました。スケジュール管理は継続するもその通り進まず、親子のバトルが増加。もがく中でペースを掴み始めたのが夏休み前。5年生後半からは関西独自カリキュラムが本格化し、特算では関西最難関対策、理科では関西特有の計算問題プリントが加わりましたが点数が伸びず、復習で食らいつく日々でした。就寝は22時と決め、課題に時間を要しましたが、妻とのクイズ問答も毎日続けました。第一志望を意識し始めましたのも、この時期でした。

【6年生】
 平常授業に加えて土特、後期からはSS特訓がスタートし、家庭学習もこなせない状況となりました。どうにかせねばと考える中、先生が仰った「優先順位」を信じ、第1優先は過去問、第2優先はSS特訓としてスケジュールを組み、勉強内容は息子の自走に懸けました。成績の浮き沈みが出てきたのもこの時期ですが、親は忍の精神で平常心。過去問は灘中中心で取り組み、国語は先生のご指導のもと8年分、算数・理科は20年分を取り組みました。関西サピックスでは盆休みから過去問GOの指示が出ますが、ここから全力で進めないと、年内に過去問が終わりません。8月頭には過去問のスケジュールの明確化をお勧めします。息子は図形問題が苦手でしたので、日々の過去問に加え「図形問題1問ちょい足し」を強行。直前1週間は「超図形特訓」と「志望校対策プリント」の見直しに徹しました。国語知識や理科の志望校対策プリントは朝食時などの隙間時間に少しずつ取り組みました。就寝は23時時厳守とし、息子は徐々に「自走」できるようになっていました。苦しい時期も弱音を吐かず前を向き続けた息子の胆力には脱帽でした。

【最後に】
 関西では他塾が主力を占めるため、自身の立ち位置が不安でしたが、先生からの「教材と過去問に集中」「他塾模試は必要なし」とのお話を信じ、サピックス一本に集中しました。高レベルの授業と手厚い個人対応の両輪が回るのが関西サピックスの特徴です。過去問で点数が取れずに先生に泣きつき、その日に個人指導頂くことも。結果、関西最難関合格に導いて頂き、本当に有り難うございました。

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