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最新中学入試情報
進学校 ▶ 駒場東邦中学校
ほぼ塾のみの省エネ受験
T.Mさん ●お子さんの名前 Nさん
私達は6年間の海外生活を経て、上の娘の中学入学を機に帰国しました。その前年、コロナ禍の中、数度の一時帰国を行い、娘の学校見学や受験をしました。当時5年生であった年子の息子(本体験記の対象)の学校探しまでは全く頭が回りませんでした。本帰国後、息子が6年生の春からサピックスに入室したものの、目標を持っていない状態でのスタートです。彼持ち前の呑気な性格に加え、自由な日本の生活が楽しすぎた事、怒ると怖い父親が引き続き海外駐在のため不在だった事など、数々の要因が重なり、彼が家で真剣に勉強する姿はまるで見られませんでした。母親である私はその様子に苛立ち、口うるさく指示する事もありましたが、考えてみれば、行きたい学校が決まってもないのに勉強だの受験だのと言う方が親のエゴです。ただ、本人はサピックスの授業はとても楽しいようで、毎回張り切って通塾し、先生方の色々な小話を帰宅後よく話していたのが、こちらとしても救いでした。その後、幾つかの中学の説明会や学園祭見学を通して、複数の志望校を決め、どの学校に通う事になったとしても楽しそうだな、と親子共々思っていました。
SS特訓、冬期講習とどんどんカリキュラムは進みましたが、息子は相変わらず受験勉強に関して省エネを貫いていました。塾にはきちんと通っているものの、家では、最低限の課題や目の前のテスト勉強しかしないのです。私は何度も怒りの沸点に達しましたが、一方で「入れる学校に入れば良い」と心の中で唱えて冷静さを保とうとする、その繰り返しでした。
そんな彼でも、1月半ば頃になり、周囲の受験生の様子を見てさすがに覚悟を決めたようで、ラスト2週間は勉強に集中する事になりました。理科と社会に関して知識問題を総ざらいして復習し、国語は漢字や語彙問題をやり直し、読解のポイントを叩き込みました。得意科目である算数は、うっかりミスを防ぐべく、「基礎力トレーニング」で必ず満点を取るように取り組ませました。基礎の復習に時間を割いた為、過去問は2年分程しか出来ませんでした。応用問題や過去問をやる時間がもう少しあれば心の余裕に繋がっただろうと思います。
結果的には、第一志望校に合格を頂きましたが、ある程度の希望に叶う学校を幾つか挙げておいて、その内のどこかに入れれば良い、と考えておく事は、私達親子には有効でした。根を詰めすぎずに過ごす事が出来たからです。また、今回の中学受験という経験を通して、息子は「最後は頑張ってみたけれど、最初からもう少し頑張っていたらトータルで楽だったかも」と感じた事でしょう。長い人生の中で受験は一つの過程に過ぎず、息子にとって重要な局面は今後いくらでもやってきます。この経験を胸に、今後も勉強や部活、趣味などに緩急を付けて取り組み、彼らしい人生を送って欲しいと思います。
2024年度中学入試 受験体験記 |
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