受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 慶應義塾普通部

しくじり母からの詫び状

K.Aさん お子さんの名前 Nさん

 志望校合格で終わった息子の中学受験ですが、その伴走をする中で私は三つの大きなしくじりをしました。息子への詫び状かたがた体験記といたします。


しくじり1 私が楽な伴走≠息子にとって意味ある伴走

 一つ目のしくじりは、入室直後の4年生2~12月です。この頃の私はやるべきことをやっているかの確認ばかりで、息子はよく理解をしないままに課題をこなしていました。成績は中位で伸び悩んでいました。
 その年末、サピックス経験者の友人に息子の成績を愚痴っていると、頷きながらも「中学受験は親のサポートが大きい。あなたなら出来るから頑張れ」と言われました。「私が楽」ではなく、「息子にとって意味ある」伴走をしなければと肚を決めました。
 それからはテキストを一緒に読み、わからないところは一緒に実験して調べて理解を深める働きかけをしました。すると、新5年生からは上位クラスに上がり、息子の勉強へのモチベーションも高まりました。


しくじり2 「やらない」ことの判断ができない

 5年生では安定していた成績が、6年生春からじりじりと下がります。上位クラスから落ち、夏の終わりまでに2ブロック落ちました。6年生では教材の難度が上がり、量も増えるため、「何をやるべきで、何をやらないか」を判断しなくてはなりませんが、私が「やらない」判断を出来ず、必要なことに充分な注力ができなかったのです。今思えば、6年生は「受験生」なので、クラス昇降よりも志望校合格に必要なことを見定めるべきでした。
 息子にとってもこの時期は辛かったようですが、この暗闇を照らしてくれたのは前期面談での室長のことばでした。「慶應普通部志望ならマンスリーの国語の成績を気にすることはありません。それよりも算数に注力した方がいい」、「秋以降のテストで平均偏差値55を取れば、慶應普通部合格の可能性は高い」とのご助言により、やるべきことが明確になりました。息子は苦手意識のあった速さや場合の数などにも積極的に取り組むようになり、秋以降平均偏差値55以上の目標をクリアしました。


しくじり3 やっぱり体調管理が第一

 冬期講習を直前に控えたクリスマス・イブ、息子が人生初のインフルエンザに罹患しました。8時間以上の睡眠を死守していたのですが、その数日ほどは息子の夜更かしを看過していました。涙を流して苦しむ息子を見て、「体調不良だと力は出せない。多少の勉強不足より体調管理が大事」と痛感しました。幸い数日で回復したものの、冬期講習の大半を休み、「不合格だったら、これが原因かも…」と心に重く残りました。

 サポートしているはずが、息子の足を引っ張っていたことも多かった3年間でした。しかし、その中でも諦めることなく頑張った息子の成長を感じることができました。息子の励みになったサピックスのお友だち、導いてくださったサピックスの先生方、本当にありがとうございました。

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