さぴあ何でも相談室
夜遅くまで勉強して、夜型の生活リズムが続いている6年生は多いのではないでしょうか。朝型に変えるためには、お子さん本人の自覚が重要になります。「朝」を意識し、行動を変えるきっかけとなるサピックスオープンや講習の活用法などについて、白金台校校舎責任者にお聞きしました。
第175回「生活リズムを夜型から
朝型に変える方法とは」回答者/白金台校校舎責任者
遠めの会場でテストを受けることで
「朝型」に変える意識が芽生える
6年生の保護者の方から、「そろそろ朝型の生活リズムに変えたいのですが、なかなか夜型から変えられません」という相談をよく受けます。夜遅くまでがんばって勉強しているので、早起きをするのが苦手というお子さんは確かに多いのですが、行動や意識を変えるためのきっかけとなるのが、サピックスのテストや講習の活用です。
6年生の秋以降、「合格力判定サピックスオープン」「学校別サピックスオープン」が始まりますが、受ける会場は自分が通う校舎ではなく、遠めの会場を選ぶようにアドバイスしています。朝型に変えられないお子さんの多くは、ぎりぎりの時間まで寝ているというタイプです。保護者の方も「うちの子は朝起きられないので近い校舎で」と考えがちですが、実際の入試会場は、当然遠い場所もあります。朝から行われる入試本番を想定するとともに、公共交通機関を使って慣れない場所へ行くことは、家を出る時間、電車に乗る時間などを計算し、朝の行動、前日の夜の行動も考える必要があります。こうした経験は、入試当日をイメージする練習になるのはもちろん、意識を「朝型」に変えていくきっかけにもなるのです。
以前、中学校会場が第一志望の学校で申し込めたので意気込んでいた生徒がいたのですが、その生徒は夜型のタイプで、前日は夜遅くまで勉強していたそうです。その学校までは乗り換えなしで行けるのですが、乗っている時間が意外と長く、寝不足のまま慣れない電車に乗ったら気分が悪くなってしまい、テストで力が発揮できませんでした。本人はとても後悔したようですが、この経験から、「これからは朝型にする」という自覚が芽生え、少しずつ変えていきました。このように、意識を変えるきっかけとしても、サピックスオープンを活用してほしいと考えています。
冬期講習で朝型のリズムをつくり
午前からの正月特訓に臨む
入試直前期になりますが、冬期講習期間の過ごし方も、朝型に変えるポイントになります。6年生の冬期講習は午後からですが、正月特訓は朝からの授業になります。冬期講習の期間は、帰宅後はなるべく早めに就寝し、翌日の朝早く起きて、午前中に前日の復習をしてから、午後の授業に向かうのがよいでしょう。このリズムがつくれると、朝早く起きて学習する習慣が身についたところで、朝から授業のある正月特訓にスムーズに臨むことができます。冬の講習から朝型のリズムをつくり、1月から始まる入試に備えるというお子さんは毎年多くいます。
注意点としては、保護者の方が「朝型」に固執しすぎないようにすることです。夜遅くまで勉強した翌朝も無理に起こしてしまって、体調が優れなかったり、寝不足のまま授業やテストを受けてしまったりしては本末転倒です。成長期のお子さんの健康を第一に考え、無理に起こすのではなく、やはり本人に「朝早く起きたほうがいいな」「正月特訓なのにこの時間に起きるのはまずいな」という意識を芽生えさせるのが望ましいです。
また、ご家庭で、早めに寝るための雰囲気をつくれているかという点も考えていただきたいです。兄弟姉妹が夜遅くまでリビングでゲームをしたり、テレビを見たりしているなかで、一人だけ早く寝るというのはなかなか難しいと思うので、ある程度家族の協力も必要となるでしょう。
朝の学習は、「基礎力トレーニング」や「コアプラス」など、答え合わせも含めて15分から20分くらいの短時間で集中できるものが適していると思います。朝から苦手科目だと起きるのがつらくなってしまうかもしれないので、得意科目だけでも時間を区切って取り組む習慣にすると、朝型のリズムがつくられます。
生活リズムを夜型から朝型に変えるには、本人の意識の変化が大切です。きっかけがあれば、お子さんに自覚が芽生えます。サピックスオープンや講習をぜひ有効に活用してください。
◎学校関連リンク◎
◎人気コンテンツ◎