「やってしまった…」
　試験終了数分前に計算問題のミスが発覚した。慌てて解き直そうとしたが、無情にも試験終了のチャイムがなりひびいた。やっぱり、２月の本番には魔物がいた。マンスリーやサピックスオープンの比じゃない緊張が僕を襲っていた。「大丈夫、均等配点だ。あと２科目で挽回は可能だ。とにかく切り替えよう」と自分自身に言い聞かせるように心の中で繰り返した。なんとか、続く社会と理科のテストは集中して取り組むことができたが、昼食の時間。なんと、お弁当に入っていた高級割り箸が見たことない形に折れた。「ふ、不吉すぎる…」。そんな考えが頭をよぎったが、慌ててかき消すように、僕は短くなってしまった割り箸で祖母がゲン担ぎに揚げてくれたカツ弁当をかきこんだ。
　続く面接では、試験官の先生とスターウォーズの話題で盛り上がり「いい感じだ」と思った。体育は、開脚前転がうまくいかなかったが、得意のボールキャッチと、中等部対策のために毎日取り組んできた縄跳びは、すんなりとこなせた。算数のミスがずっと頭の片隅から離れなかったが、午後入試へ急ぐ電車の中で「次こそ時間配分に気をつけてミスをしない」と心に決め、試験に臨んだ。不思議と、午後入試が終わるころには、もう明日の入試に向けて切り替えることが出来ていた。結果的に、１月・２月校は全部合格することができた。
　受験生の皆さんへ。「基礎トレ」は欠かさず取り組むと良いと思います。「漢字の要」や「言葉ナビ」などの国語の知識系のテキストも早めに繰り返しておくことをお勧めしたいです。直前期は取り組む時間は取れませんでした。そして、手応えがなくても、ミスをしてしまったとしても、大丈夫です！ 最後までサピックスで頑張ってきたことを思い出して、絶対に諦めないで、夢を実現してください!!
　最後に、サピックスの先生やスタッフの方々、本当にありがとうございました。