受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 鷗友学園女子中学校

12歳の挑戦

M.Kさん お子さんの名前 Sさん

 2月1日、片手で軽くタッチ、「楽しんで」と鷗友学園に入っていく娘を見送りました。12歳の小さな戦士、その後ろ姿は凛として見えました。ここまでよく頑張ったという感動と高揚感で、私は溢れそうになる涙を必死で堪え、がんばれと呟きました。
 娘との受験には、大きな壁が二つありました。一つは小さい頃から続けてきた新体操との両立、もう一つは第一志望の学校を絞りきれずにいたことです。
 頑張ってきた新体操をどのタイミングで休むのか悩み、結局、SSが始まる秋まで続けました。が、週2〜3回の練習をしながら夏期講習の課題をやり込むのは難しく、夏の終わりのテストでは成績ががくんと落ちました。落ちたらまた上がればいいと話しましたが、負けず嫌いな娘は成績が落ちたことにイライラして、反抗することもありました。サピに電話をして、ふてくされ気味の娘に先生から声かけをお願いしますと伝え、次のテストで必ずまた上位コースに戻れと励ましてもらいました。「新体操の大会に比べたら他の事なんて緊張しない」と娘はよく言っていました。度胸と体力という意味では、スポーツを続けていたことが結果として良かったと感じています。
 もう一つの壁、確固とした第一志望校がないまま、6年生の秋を迎えたことです。周りはみな、この学校に行くぞと強い意志で突き進んでいると思うと焦るばかりでしたが、改めて学校説明会や文化祭に足を運び、受験校を検討しました。また、家庭学習では過去問を進めるタイミングでもありました。プリントや課題をこなしながら、限られた時間の中で、興味のある学校の過去問に必死で取り組みました。そうこうするうちに、新体操部があり行事への熱量が魅力的だった鷗友、遊びにきたサピの卒業生から話を聞いて興味がわいた女子学院、この二つに絞り込まれました。この時も適切なアドバイスで背中を押してくださったのは、サピの先生です。秋の保護者個別面談後から1月末の出願締切ギリギリまで相談に乗っていただき、なんとか納得のいくスケジュールを組むことができました。
 1月校から好調に合格を手にした娘は、その後も「完封勝利」を目標に突き進みました。そこには、いろんな学校の対策をやり切ったという、志望校に悩んだからこその自信があったと思います。その自信を胸に、娘は1日の鷗友、広尾、2日の吉祥、3日の豊島岡まで走り切りました。わずか12歳が目を見張るほどの熱量で取り組む、中学受験で成長しない子はいないと実感しています。
 サピが大好きで、行きたくないと言ったことは一度もありませんでした。子供だけでなく保護者にもしっかり寄り添い、厳しく優しく適切なアドバイスをしてくださった先生方には、感謝しかありません。
 最後に、これから中学受験に挑戦するみなさま、親子それぞれにそれぞれの形の受験があります。自信をもって、最後まで駆け抜けてください。合格をお祈りしています。

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