受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 千代田区立九段中等教育学校

私立と公立一貫校の併願受験

T.Oさん お子さんの名前 Nさん

 娘の受験生活は区立九段中の合格で、有終の美で終えることができました。我が家の気づきを何かの参考になればと書かせていただきます。

■志望校選びは早めに
 受験をすると決め、SAPIXに小学4年生から通い始めたものの、成績の上下や、学校訪問を怠ったことで、志望校をきめられないまま受験生の年を迎えてしまいました。最終的には9月〜10月に毎週のように土特を休んで、文化祭や学校説明会に行って絞り込めました。学校に行って生徒の生の声を聞き、行事での雰囲気を知ることは大変参考になったので、ぜひ4・5年生のうちに訪問することをお勧めします。

■私立と公立一貫校の併願方針
 学校説明会に参加し英語の教育プログラムなどを聞いたことで、九段中の志望度が一気に高まったのですが、都立・区立は1校しか受けられない、そして都立・区立の適性検査は、私立4科型の試験とは大きく内容が異なるということが悩ましい問題になりました。適性検査対策にフォーカスして単願にするのか、適性検査型の私立校を併願にするのか…。我が家は、結局、試験傾向は気にしないことにし、行きたいと思う私立校を受験校とすることにしました。そのため必然的に対策としては私立4科型の勉強が軸になりました。

■適性検査への思わぬ有効な対策
 九段対策として秋に5年分過去問を解きました。この時点では5割程しか得点できず、合格は厳しいと覚悟しました。
 九段の適性検査ですが、まず国語が私立より難しいです。選択肢問題はほぼなく、記述の解答ばかりできちんとした読解力と表現力が必要になります。理科と社会は、長い問題文と図表から問題を読み取り、情報を整理する力があれば、ほとんど知識は問われません。算数も理社にかなり近いですが、少しだけ算数の知識がいるため、私立型の勉強をしていくことが助けになります。
 意外なのですが、読み取り、情報を整理する力というのは結局私立型のテストでも共通で、私立型の過去問対策を12月~1月に徹底的に実施したことで、この能力が大きく向上していて、受験日前日に過去問をやり直したところ、適性検査に特化した対策はしていなかったにもかかわらず、8割から9割程度得点できるようになっていました。

■受験スケジュールは無理なく柔軟に
 受験スケジュールは、当初は毎日計6回受験を予定していましたが、1月に昭和秀英に合格したことで、直前に大きく変更しました。2月1日から1日おきに休息日が入る形にしたことで、受験校のテスト形式に合わせる準備日を丸1日ずつとれたのは良かったです。志望順を決めておき、どの学校から合格がもらえたら、どの学校の受験をキャンセルするといったことを事前によくシミュレーションしておくと、決断を迷わずにできてよかったです。

 最後に、先生方に学習方針の相談ができたことは揺れがちな判断の助けになりました。ありがとうございました。

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