受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 甲陽学院中学校

亀の歩みでも歩き続けた3年間

M.Fさん お子さんの名前 Kさん

 受験終了後、ふと手にとった息子のノートに、統一入試日前日の日付で「合格してみせる!!」と太く大きく書いてあるのを見つけました。内気な彼に、このような熱い気持ちがあったことに驚くと同時に、直向きに机に向かっていた姿を思い出し、涙が出ました。
 まさにに七転び八起きの3年間でした。息子は3月末生まれで幼く、習ったことの習得に時間がかかったため、なるべく小分けに、彼のペースで家庭学習を進めました。4、5年生の間は、できない自分に落ち込み、なかなか立ち上がれない日もありました。6年生になっても、難度が上がっては転び、やることの多さにパンクもしましたが、悔しがって泣くことは減り、弱った時は先生に相談に伺い、クラスメイトたちに良い刺激をもらい、弟や近隣工事の騒音に鍛えられ、授業・家庭学習・テストに淡々と向き合いました。
 そして秋。サピックスオープンの結果は悪くなくても、第一志望の甲陽の過去問1周目は合格者最低点にほぼ届かず。それでも「社会もやめたくない、東大寺も受けたい!」とめげない本人を見て、親も自分の不安で彼を惑わせないよう前向きな言葉を選ぶようになり、4科目分の学習時間の捻出、過去問スケジュールや体調の管理に努めました。
 「最後のサピックスオープンが終わってからも、サピ生には大きな伸び代がある」という先生のお話を信じて過ごし、流れが変わったように思えたのは、12月の半ば、岡山中学の試験が終わった頃でした。初めての入試でスカラー合格をいただいたことで弾みがつき、どの科目も整ってきて、本人の顔に自信が浮かび始めたのです。正月特訓の算数で散々な点を取ってきた時は青ざめましたが、本番でこのような結果もあり得るのだと覚悟が決まりました。
 OB・OGや教職員の皆様のエールと、先生方の教えやコメントをお守りに、息子は入試に挑み、親が思っていた以上の強さを見せてくれました。
 先生からやるように言われたことはやる。そうしているうちに、入室時には遠く見えていた志望校に手の届く力が付いたと思います。さぴあも大変参考になりました。
 反省点は、付け焼き刃でテストに対応していた漢字やコアプラス。6年生になる頃には忘れていることも多く、夏前までには完璧にと先生に言われながら追い付かず、最後まで不安が残ったので、早いうちから親がもう少し気にかけておけば良かったです。
 サピックスの皆様には様々な形でお力を頂戴しました。特に、親も子も心がぐらついていた6年生の後半、受付の方は迅速・的確に対応してくださり、先生方は、励まし、受験校に合わせてやるべきことや順番を端的に示してくださり、大変心強かったです。
 また、親の願い通り、サピックスでは、学びの楽しさも教えていただきました。彼のこれからの人生の基盤となる知の土壌を育み、たくさんの種を蒔いていただいたと思います。
 私たち親子を支えてくださった皆様に、心より感謝申し上げます。

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