受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 海城中学校

出し切った先の結果

N.Kさん お子さんの名前 Rさん

 息子が駒東に憧れ始めた小2の夏にSAPIXに入室。小さな体に大きなリュックを背負って通塾が始まりました。2年生、試験時間20分しか無いのに途中でおトイレに行ってしまいほぼ白紙で提出。3年生、「基礎力トレーニング」の大切さに気付き、テスト前に苦手箇所を何度も解き直すことで算数の成績が上がりました。4年生、頑張っているのに成績がじりじりと降下する苦しみを味わいました。2教科から4教科への負担増に加え、本人が幼いというのが最大のネックでした。今こんなにしんどいのに5年・6年はどうなるのだろうかと、親としてこの時期かなり苦しみました。5年の秋頃から、本人が精神的にも身体的にも成長期に入り、色々なことが安定してきました。6年、初めての志望校調査。憧れの駒東はちょっと難しいだろうと、本郷を第一志望にしました。ところがGS特訓希望調査の頃、息子が遠慮がちに「僕やっぱり駒東を目指したいんだ」と言いました。目の前の成績を悲観し、息子の夢を押さえつけていたことを反省し、駒東コースで希望を出しました。長丁場の講習も苦にせず、息子は毎回キラキラとした目で帰ってきました。秋からのSS特訓駒東は苦手な算理の家庭学習に多くの時間を費やし、年末には先生から「大丈夫。充分力がついてる」と言って頂けるまでになりました。1日駒東、都市大等々力、2日攻玉社で受験校を設定しました。「どの学校に行くことになっても幸せ」を一番大切に考えました。加えて12月の面談で先生から、もしも1日がダメでも諦めずもう一度チャレンジしてはどうかとアドバイスいただき、3日の海城を出願することにしました。1月、前だけを向いてひたすら頑張る息子に、もう親に出来ることは祈る位しかないと思いました。
 そして迎えた2月1日。駒東から出てきた息子は「理科の時間配分間違えた」と言いました。夜、等々力合格。ひとまず安堵。2日朝、息子が攻玉社受験中に夫婦で見た駒東の合格発表は、残念な結果でした。出てきた息子に伝えるのは辛い瞬間でした。夜、攻玉社合格。泣きました。3日朝。大好きな攻玉社に合格を頂いたし、もうこれで最後だから、思いの丈を、やってきたことのすべてを出し切ってこい!と海城受験に送り出しました。出てきた息子は、清々しい顔をしていました。「ぼく出し切ったよ。理科の時間配分もバッチリ! 算国大丈夫! 社会は自信ある!」と。その言葉を聞いて、夫婦で心から安堵しました。あぁよかった、息子が満足して終わることができて、本当によかった。
 翌日、海城合格。サピックスの先生も、電話口で「やったー!」と叫んで下さいました。3日受験を勧めて下さった先生を息子は「恩人」と呼んでいます。予想外の結末でしたが、海城という素晴らしい学校にご縁を頂き、親子で春からの新しい生活を心待ちにしています。苦しい時つらい時、励ましてくださったサピックスの先生には本当に感謝しています。

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