受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

Spotlight

(「25年8月号」より転載/25年7月公開)

日本工業大学駒場
中学校・高等学校

「ものつくり教育」の精神を継承し、
人柄を育み、大学進学実績を伸ばす

 115年にわたる工業科の教育を終え、2023年に全学年普通科のみに移行した日本工業大学駒場中学校・高等学校。創立以来、「誠実・明朗・勤勉」を校訓に掲げて実践してきた人柄教育や、教員の熱意あふれる指導を継承しながら、大学への進学実績を伸ばしています。同校の教育について、進路指導室長の今井正徳先生と、高2の生徒2名に話を伺いました。

学校オリジナルの「ファイトノート」で
生徒と教員のつながりを深める

生徒と教員をつなぐファイトノート

 日本工業大学駒場中学校・高等学校では、長年工業科で培われてきた「ものつくり教育」のなかから生まれた、「まじめでなければ、いいものはできない」という考えに基づき、人柄を育むことに力を入れてきました。「日駒の生徒は勉強はもちろん、クラブ活動や学校行事など、何事にも一生懸命に全力で取り組みます。それに対して、教職員が一丸となり、熱意を持って指導することを大切にしています」と、進路指導室長の今井正徳先生は話します。高2のC.Nさんは、「先生と生徒の距離が近く、いつも気にかけてくださっていると感じます」とうなずきます。

 同校では、中1・2を対象とした「ファイトノート」を40年近く活用しています。これは、一日の振り返りや放課後のタイムスケジュールなどを記入する日誌と、漢字や百人一首といった学習課題が一つになったものです。生徒が毎朝提出し、担任・副担任の教員がその日のうちにチェックして返却。保護者のコメントを記入する欄もあります。これらのやり取りによって、生徒たちは「いつも先生とつながっている」という安心感を得ることができるのです。

現役東大生が講師の「光風塾」など
手厚い学習フォローが魅力

左から、進路指導室長の今井正徳先生と、高2のC.Nさん、M.Sさん

 同校の特徴である「面倒見の良さ」は、手厚い学習フォローにも表れています。教員がいつでもていねいに質問に対応するほか、放課後には中学・高校ともにOB・OGチューターが常駐しています。

 難関大学に特化した、高校生対象の受験対策プログラム「光風塾」や、中2・3を対象とした「光風塾ジュニア」(ともに選抜制)があり、教員や現役東大生講師による質の高い授業を無料(教材費を除く)で受けることができます。C.Nさんはダンス部、M.Sさんは水泳部に所属しながら、光風塾の授業も受講しています。「クラブ活動や学校行事などにも真剣に取り組みながら、勉強するときは集中するという、めりはりのある生活を送っています」と、M.Sさんは充実した表情を見せます。

 また、工業科から続く「ものつくり教育」の伝統は、普通科でも生かされています。同校の本格的な工業設備を利用して、自転車のパンク修理、陶芸、文鎮づくりといった技術の授業も行っています。「授業をきっかけに工学に興味を持ち、大学では工学部で建築について学びたいと考えるようになりました」とM.Sさん。C.Nさんも、学校生活を通して将来の夢が明確になったそうで、「法学部に進学して弁護士をめざしたい」と力強く語ってくれました。「本校は、伸び伸びと自分らしさを出せる学校です。さまざまな体験から、将来につながるきっかけを見つけてください」と、今井先生はメッセージを送りました。

《学校のプロフィール》

日本工業大学駒場中学校・高等学校

所在地:〒153-8508 東京都目黒区駒場1-35-32
TEL:03-3467-2130

Information

※学校説明会などの情報は下記よりご確認ください。
nit-komaba.ed.jp/j/html/exam/02.html

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