受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

School Now

(「24年9月号」より転載/24年8月公開)

山手学院
中学校・高等学校

進化が続く国際交流教育と教科教育
めざすは世界で活躍できるリーダー

 1966年の開校以来、「世界を舞台に活躍でき、世界に信頼される人間の育成」をめざしてグローバルリーダーの育成に取り組む山手学院中学校・高等学校。充実した国際交流教育ときめ細かい教科教育や進路指導に定評があり、年々受験者数が増加している人気校です。大学合格実績も好調な同校の教育の特色について、カリキュラムセンター長の渡辺大輝先生に伺いました。

自然豊かで広大なキャンパス
生徒主体の行事やクラブ活動も魅力

「ぜひ文化祭や学校説明会に来て、学校の雰囲気に触れてください」と話す、カリキュラムセンター長の渡辺大輝先生

 横浜市の港南台に立地する山手学院は、鎌倉の山々や富士山を望む高台にあり、キャンパスは約6万㎡におよびます。恵まれた環境と自由を尊重する校風の下、生徒たちは伸び伸びと学校生活を謳歌しています。

 通常の授業は週5日で、土曜日の午前中は「土曜講座」を開講しています。これは英語や数学などの補習のほか、各種検定の対策講座や韓国語・中国語などの語学講座、着付け、アロマづくりなどの文化講座もあり、その一部には保護者の方も参加できます。

 カリキュラムセンター長の渡辺大輝先生は、「学校行事やクラブ活動も非常に活発で、生徒たちが自主的に取り組んでいます」と話します。恒例の新入生歓迎スポーツ大会は、中高合同の学年縦割りチームで対抗戦を行います。1日かけて、いろいろな競技で競う大会で、今年も大いに盛り上がりました。また、毎年9月に開催する山手祭(文化祭)は、2日間で1万人ほどが来場する大規模なイベント。「クラスの展示や体育館でのクラブ発表など、生徒の自己表現の場になっています。生徒の様子を見てもらうには、文化祭がいちばんお勧めです」と渡辺先生は続けます。

 クラブ活動は、運動部が週4〜5回、文化部が週2〜3回の活動とあって、学業と両立しやすいのが特徴です。中学生は90%以上が参加。全国大会での優勝経験のあるチアリーダー部をはじめ、動物愛護活動に取り組む「ねころ部」など、個性的なクラブも少なくありません。最近は生物部が人気で、生き物が数多く生息するキャンパスがそのまま活動拠点になっているそうです。

世界のなかに飛び込んで体験を
多彩な海外研修や留学制度

 創立当初から力を注ぐ国際交流教育では、多彩なプログラムを用意しています。中3の11月には修学旅行として、全員で1週間の「オーストラリアホームステイ」へ。さらに中3の1月から3月に希望制の「ニュージーランド中期留学」もあります。人気は高く、今年度は1学年の約4分の1の生徒が参加する予定です。

 高校生が全員参加するアメリカ・カナダへの「北米研修プログラム」も伝統ある行事です。こちらは高2の4月に2週間、現地の学校に通いながらホームステイを体験します。「出発前はナイーブになる生徒もいますが、家族同然に接してくれるホストファミリーのおかげですぐに打ち解けて、毎日の生活を楽しむようになります」と渡辺先生。帰国するときは涙、涙の別れになるそうです。この北米研修をきっかけに中長期の留学を決意する生徒もおり、毎年10名ほどが1年間ほどの海外留学をしています。「山手学院を選んで入学してくれた生徒や保護者の方は、どんどん外の世界に出て異文化との交流を経験したい、させたいという人が多いです。海外研修や留学は語学力だけでなく、精神面の成長や自立にもつながります」

 こうした海外での経験をサポートするのが日々の英語の授業です。中学では週5コマの通常授業に加えて、少人数でネイティブ講師に学ぶ英語表現中心の授業を週2コマ実施。質・量ともに充実した授業で確かな英語力を身につけていきます。さらに2020年度からは新たな国際教育の一環として、グローバルリーダープログラム(GLP)と称した探究学習を導入しました。中3と高1を対象に英語力やプログラミング能力を育てるプログラムで、Webプログラミングやリーダーシップ講座、哲学対話などのほか、長期休暇中に宿泊をしながら国内外で探究学習に取り組むツアーを実施しています。GLPは今後、対象学年を広げる予定です。

国際交流の第一歩となる中3生の「オーストラリアホームステイ」には、中学英語の総仕上げとしての意味もあります

訪問した北米ホストファミリーの生徒を日本に迎え、山手学院生の家庭にホームステイするリターンビジット

国公立大学に123名が合格
個別サポートで希望の進路へ

今年度の第56回「北米研修プログラム」は、アメリカ・カナダの9都市に分かれて実施

 学習面では、中学では特に基礎学力の確立を重視。英語・数学・国語は小テストをこまめに繰り返して着実なステップアップをめざし、理科・社会は実験やフィールドワークの機会を多く設けています。

 大学合格実績も好調です。今春は東大を含む国公立大学に123名、早慶上理に262名、MARCHに604名が合格しました。医学部医学科を含め、現役合格者の割合が高いのも特徴です。「この数年、探究学習に力を入れてきた結果、生徒の価値観の変化を感じています。社会の課題解決をめざすプログラムを通して、医学部を志したり、地域課題に問題意識を持って地方の国立大学に進学したりする生徒も増えています」と渡辺先生は言います。偏差値や知名度だけでなく、自分のやりたいことやその地域でしか学べないことを生徒みずから見つけることが、受験へのモチベーションや合格実績の向上につながっています。

 大学入試制度の変化にも万全の体制で対応しています。増加する総合型選抜を利用する生徒には個別に対応。進路指導部が卒業生の情報などを活用しながらサポートしています。「大学入試が多様化していますが、本校では進路指導をかなりきめ細かく行っています。合格実績も年々向上しています」。海外大学への進学サポート体制も整え、今年は2名が進学。今後さらに増えていくと見込んでいます。

 最後に渡辺先生は受験生に向けて、「山手学院は人とかかわることが好きな人に最高の環境です。クラブ活動や学校行事も活発に行われているので、中学・高校の6年間で海外を含めた多くの友人とさまざまな経験ができます。ぜひ文化祭や学校説明会に来て、学校の雰囲気に触れてください。外の世界に目を向けるしかけをたくさん用意しているので、たとえば内気な子も変わっていくきっかけになると思います」とメッセージを送りました。

《学校のプロフィール》

山手学院中学校・高等学校

所在地
 〒247-0013 神奈川県横浜市栄区上郷町460
 JR京浜東北・根岸線「港南台」駅より徒歩12分 TEL 045-891-2111
H P www.yamate-gakuin.ac.jp 別ウィンドウが開きます。

《各種行事日程のお知らせ》

学校説明会などの情報はこちらよりご確認ください。
www.yamate-gakuin.ac.jp/examinee/j_setsumeikai/

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