受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

スクール情報

(25年12月公開)

豊島岡女子学園中学校・高等学校 桃李祭 11月1日(土)・2日(日)

豊島岡生の夢をそれぞれの形で表現し、夢見る勇気を与える

毎年おなじみの校門脇の看板。装飾テーマ「Magical Academia」の幻想的な世界を描いています

 毎年、多くの来場者でにぎわう豊島岡女子学園中学校・高等学校の「桃李祭」が、11月1日・2日に開催されました。入場時間帯を区切った事前予約制で、それぞれがお目当ての催し物を自由に見学します。今年のスローガンは「Dare To Dream」。“夢見る勇気を”という意味から、桃李祭が生徒の夢をかなえられる場であってほしい、また来場者にも生徒の姿を見て夢見る勇気を持ってもらいたい、という思いを込めました。

 今年度の特徴として、装飾テーマ「Magical Academia」に合わせて、フロアごとに異なるテーマを設け、それに沿った装飾を施したことが挙げられます。各フロアのテーマカラーで彩られた華やかな装飾が、フロアを移動するごとに楽しませてくれました。

 豊島岡の“名物”ともいえるのが運針。編集部が訪れた1日には、11時から「運針競技会」の中学生の部が被服実習室で行われました。各クラスから1名が代表として参加し、縫うはやさや縫い目の美しさを競います。運営委員の合図でスタートすると、代表の生徒たちは驚くほどのはやさで手を動かしていきます。あまりのはやさと正確な動きを間近で見て、思わず圧倒されました。終了後には運営委員が計測を行い、後日、上位3名が発表されます。

 講堂や6階の体育館では、さまざまなクラブのステージ発表が行われています。講堂は吹奏楽部、琴部、軽音楽部などの演奏、コーラス部のミュージカルなどで大いに盛り上がりました。体育館でも中学バレーボール部の招待試合や剣道部の部内戦、書道部のパフォーマンス、ダンス部や桃李連(阿波踊り部)のステージなど、多彩なプログラムで来場者を魅了します。

 地下1階から8階までの校舎を目いっぱい使った、展示や企画も見どころが満載です。人気を集めていたのは生物部。すりおろしたにんじんと過酸化水素水をフィルムケースに入れてふたを吹き飛ばす「にんじん爆発実験」や、豚の目・イカ・カエルの解剖などを実演して、来場者の視線をくぎ付けにしていました。

 小学生に大人気だったのは体験型の企画です。茶道部のお茶会では、本格的な茶室で部員が点てたお茶を堪能できます。手芸部は部員の作品を展示するとともに、ビーズでブレスレットを作る体験を実施。自分が選んだビーズを使って、かわいいブレスレットができ上がり、体験した小学生は満足そうな表情でした。ほかにも、豊島岡生になり切れる運針・ネクタイ体験、桃李連、ギター部、弦楽合奏部、マンドリン部による楽器体験などがあり、在校生と触れ合いながら楽しめます。

3階の装飾テーマは「まどろみの宝石箱」。テーマカラーの群青色を使った美しい装飾に注目

階段の蹴上げも、各企画をアピールする装飾で彩られています

 装飾テーマの「Magical Academia」にちなんだ企画として、イベント部門が催した「魔法使い認定試験」にも行列ができていました。親子で謎解きに挑戦しながら、魔法学校の雰囲気を体験できます。美術部の装飾も魔法の世界を表現し、ライブで行った黒板アートでもテーマに沿ったものを描いています。まるで空想の世界に入り込んだような気分を味わえました。

 生徒がそれぞれの夢を形にして来場者に披露し、自分の思いをさまざまな手法で表現した桃李祭。生徒たちのその真っすぐな姿勢は、来場者にも夢見る勇気を思い出させてくれたのではないでしょうか。

講堂で行われた琴部の演奏。息の合った美しい音色に癒やされます

ライブドローイングで黒板アートを制作していた美術部

「運針競技会」。生徒が真剣な表情で針を動かすと、あっという間に縫い目ができあがっていきます

剣道部の部内戦。竹刀がぶつかる音が体育館に響き渡ります

書道部では、掛軸のほかに、扇に書いた華やかな作品も展示

生物部の「にんじん爆発実験」。すりおろしたにんじんがフィルムケースから飛び出します

茶道部のお茶会では、部員が点てたお茶を楽しみ、和の雰囲気を味わえます

手芸部のビーズブレスレット体験。部員が小学生に優しく教えています

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