受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

スクール情報

(「25年1月号」より転載/24年12月公開)

豊島岡女子学園中学校・高等学校 桃李祭 11月2日(土)・3日(日・祝)

全力投球の豊島岡生が
それぞれの個性を結集して
来場者の笑顔をつくり出す

「American Diner」をイメージした大きな看板が門のところでお出迎え

 11月2日・3日に開催された豊島岡女子学園中学校・高等学校の桃李祭。昨年より自由見学を再開し、今年も事前予約制で入場時間帯を分散させるという工夫をしたうえで、多くの来場者を迎えました。

 今年度のスローガンは「DIVE IN!」です。「ためらうことなく熱心に何かに取り組む」という意味を、何事にも全力投球する豊島岡生に重ねました。また、「さあ、食べて!」という意味もあり、桃李祭を多くの方に楽しんでほしいという思いも込められているそうです。装飾テーマは「American Diner」。アメリカのレトロな食堂を思い起こさせるポップな装飾が校内に施されていました。

 編集部が訪問したのは2日の土曜日です。雨模様だったものの、エントランスには多くの来場者の姿があり、すでに熱気を感じます。まず向かったのは、入り口から近い被服室で行われていた、PRスタッフによる運針・ネクタイ体験。豊島岡の代名詞ともいえる運針を、在校生が小学生に優しく教えていました。小学生は真剣な表情で布を見つめながら、針を動かします。

洋裁部は部員が製作したかわいらしい作品を多数展示

 少し奥に進むと講堂があり、弦楽合奏部の息の合った演奏が聴こえてきました。講堂では吹奏楽部、琴部、軽音楽部なども発表を行います。コーラス部のミュージカルは、美しいハーモニーだけでなく、演技にも引き込まれました。

 校舎は地下1階から8階まで、各クラブや自由参加団体の展示がずらりと並んでいます。行列ができていたのは化学部。実際に体験できるスライム作りや割れないシャボン玉作りに、多くの来場者が参加していました。また、部員が行ったテルミット反応の実験では大きな炎が発生し、見学者から「わー」と歓声が上がりました。

 生物部も大人気です。生き物の展示のほかに、カエルなどの解剖の実演が行われており、部員の手元の様子を子どもたちが食い入るように見つめていました。また、天文部は教室を装飾で宇宙に見立て、体験型の謎解きを実施。地下1階のプラネタリウムでは、小さなドームに満天の星が映し出され、部員の解説を聞きながら観測を楽しめます。

地下1階の食堂「ポッポ」でお昼休憩。在校生がてきぱきと案内しています

 さて、そろそろお昼ご飯の時間。今年の桃李祭では、食堂「ポッポ」の利用が再開されたため、来場者も事前予約制でこの日の特別メニューを食べることができました。装飾テーマの「American Diner」にちなんで、フィッシュバーガーセットとチーズバーガーセットが用意され、食堂の入り口でくじを引いてどちらかに決まる仕組みになっていました。

 おなかを満たした後、6階の体育館へ向かうと、書道部の華やかなパフォーマンスに、たくさんの観客が見入っています。曲に合わせて大きな筆を操り、見事な作品を完成させました。その後に登場した桃李連は、全国の高校に四つしかない阿波踊り部。日本の四季を踊りで表現し、和楽器の演奏も行いました。さらに、ダンス部は立ち見が出るほどの観客を集め、かわいらしいものからクールなものまで圧巻のステージを披露して、大きな声援を浴びていました。

 元気いっぱいで一生懸命な豊島岡生が、来場者を楽しませようと細かいところまで配慮していたのが印象的だった桃李祭。さまざまな個性が融合された展示やパフォーマンスを、来場者も思う存分楽しめたのではないでしょうか。

コーラス部によるミュージカル。歌はもちろん、演技も堂々とした姿です ダンス部はさまざまなジャンルのダンスを披露。それぞれのイメージに合わせた衣装も見どころです 桃李連の公演のテーマは「花鳥祭月」。四季折々の美を阿波踊りで表現しました
在校生が校内を案内する「豊島岡ツアー」。ふだんの学校生活の話も聞かせてくれます ギター部・弦楽合奏部・マンドリン部・桃李連による楽器体験 テーマに沿って生けられたお花を展示した花道部
豊島岡生になった気分を味わえる運針体験。ネクタイの結び方も在校生が教えてくれます 化学部のテルミット反応の実験。一気に反応が進行し、炎が上がります
書道部は部員が息を合わせてパフォーマンス

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