スクール情報
(「25年1月号」より転載/24年12月公開)
筑波大学附属駒場中・高等学校 第73回文化祭▶ 11月1日(金)〜3日(日・祝)
伝統を受け継いで再起動する。
雨の日にも実行力を発揮
再起動を意味する「REBOOT」が今年のテーマ。新しい価値を生み出そうという意気込みを感じます
11月1日~3日の3日間、筑波大学附属駒場中・高等学校の第73回文化祭が行われました。今年のテーマは「再起動」を意味する「REBOOT」です。歴史ある文化祭のなかで新しい価値を生み出し、伝統を再起動させようという思いが込められています。
中1から高2までは、クラスごとに展示・体験・映画・演劇など、趣向を凝らした「デコ」と呼ばれる出し物をつくり上げ、高3はクラスに関係なく、食品・喫茶・縁日・ステージ・コント・演劇・映画という七つの班に分かれて、文化祭を盛り上げます。
編集部が訪れた2日目は、朝からあいにくの雨でしたが、校門前には傘をさした来場者の長い列ができていました。校門を入ると縁日班のエリアがにぎわっています。校舎の構造上、暗くなっている場所ですが、ちょうちんのあかりがマッチして見事に縁日の雰囲気を醸し出しています。今年は8年ぶりに駄菓子が復活しました。
奥へ進み、食品班の飲食エリアに向かうと、こちらも行列ができています。この日は肌寒かったせいか、温かい「つくこまぜそば」が人気を集めていました。例年どおりチケットブースであらかじめチケットを購入してから並ぶシステムで、注文から商品の受け取りまでの流れもスムーズです。つくこまぜそばに負けず、キーマカレー、水餃子スープ、旨辛タコスなどのテントにも順番待ちの列ができていました。
「筑駒Jugglers」がジャグリングの大技を次々と繰り出します。小学生たちは「すごい」と言いながら夢中になって見ていました
少し雨が弱まったので、ジャグリング同好会「筑駒Jugglers」のパフォーマンスを見に行きました。毎年、来場者の投票によって決まる「大衆賞」の常連ということもあり、すでに多くの観客が集まっています。大技が決まるたびに大きな拍手が送られ、バルーンアートの動物を作って小学生にプレゼントするシーンも見られました。
にぎやかな屋外から一転、静かな音楽室で行われていたのは、ピアノ同好会の公演です。生徒が弾くショパンの曲を聴きながら、心地よいひとときを過ごしました。
屋外ステージでもさまざまなプログラムが予定されていましたが、雨が強まったことで会場を体育館に変更。マイクでのアナウンスとともに、「雨天のため以降のステージの公演は体育館で行います」という案内メッセージがステージ上の大型画面にわかりやすく表示されていたので、来場者は迷うことなく移動できました。こうした誘導アナウンスや会場の撤収作業などが速やかに行われていたことから、雨天時を想定したマニュアルもしっかり準備されていたのでしょう。会場変更によるステージのセッティングも手際よく終わり、体育館のタイムテーブルに組み込まれたのは、多数のバンドが登場する「ツクロック」です。「会場が体育館に変更となりましたが、ご来場ありがとうございます!」とボーカルがあいさつし、熱い演奏を届けてくれました。
音楽部の演奏会「WIND FESTA」。迫力ある演奏が続き、客席を埋めた観客から大きな拍手が送られます
毎年人気の鉄道研究部は、「レールの覇者たち」というテーマで、JR・私鉄各社の競合路線を比較して展示。さらに今年は別館を設けて、オリジナルLED方向幕の表示や、発車メロディー体験など、来場者が楽しく参加できる企画が満載でした。同じく人気の中高生物部「いきものわーるど2024」も盛況で、正解数によって景品がもらえる「生物部クイズ」に、多くの小学生たちが挑戦。一生懸命に考えて答えを記入していました。
2日目はあいにくの雨となってしまいましたが、良くないコンディションだからこそ、あらゆる場面・場所で筑駒生の対応力や実行力の高さを感じることができました。
雨のため、屋外ステージから体育館に会場を変更。その案内が、ステージ上の画面に速やかに表示されました | 雨天のため急きょ体育館での開催となった「ツクロック」。多数のバンドが登場し、熱いライブでオーディエンスを盛り上げました | 雨で滑りやすくなった廊下を入念にモップがけする生徒。それぞれが役割を担って文化祭を成功させます |
ピアノ同好会の演奏が行われた音楽室は満席に。ピアノソロのほか、バイオリンとのアンサンブルも披露されました | 雨のなかでも飲食エリアは大盛況。名物の「つくこまぜそば」を求めて行列が途切れません |
まるで駅構内のようにわかりやすい案内サイン。ここを背景に写真撮影をする来場者も多くいました | 鉄道研究部オリジナルのLED方向幕「特急筑駒行 次は合格」。聞きたい発車メロディーをリクエストして流してもらえるコーナーもありました |
昆虫・魚類・植物などの展示がいっぱいの生物部。「生物部クイズ」に一生懸命チャレンジする小学生たちの目は真剣です | 地域振興研究会は長野県木曽町の歴史・現状・未来についての研究結果を展示。ボタンを押すと生徒が訪れた名所や施設の場所が点灯する木曽町の立体模型 |
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