受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

スクール情報

(24年11月公開)

女子学院中学校・高等学校 マグノリア祭 10月12日(土)・14日(月・祝)

「自自在」をテーマにJG生が遊び心を存分に発揮

校舎の入り口に掲げられたブルーを基調にした美しいアーチ。海の生き物や鳥たちが空をめざしているような、希望に満ちたイラストが描かれています

 10月12日・14日の2日間にわたり、女子学院中学校・高等学校のマグノリア祭(文化祭)が開催されました。今年のテーマは「自自在」です。そのテーマのとおり、個性豊かな在校生たちの「自由」が尊重された学校のなかで、それぞれがアイデアを出しながら、遊び心をくすぐる展示・発表を行っていました。

 来場者は時間を区切っての入れ替え制で入場します。編集部が訪れた12日は、9時30分~13時のAグループと、13時30分~17時のBグループが設定されており、そのおかげで混雑することなく見学できました。

 最初に来場者を迎えたのは美術班による巨大アーチです。イルカや魚、鳥たちが青い空に向かっていっせいに飛び立っていく美しいイラストを見て、たくさんの方が足を止めていました。校舎内に入ってすぐ正面にある講堂では、聖歌隊による公演が行われていました。荘厳な雰囲気のなか、美しいハーモニーが響き渡ります。1曲が終わるごとに、会場から大きな拍手が送られていました。

数楽班が力を合わせて、紙で表現したミラノ大聖堂。このほか、日本、イタリア、ギリシャなどの建築物も見事でした

 各教室の展示で特に人気があったのは数班です。東館美術B教室では切り絵作品などの展示を、南館5階では「しおり作り体験」を行い、どちらも大盛況でした。「世界旅行」をテーマに制作された平等院鳳凰堂、ミラノ大聖堂、パルテノン神殿など、大スケールの「紙建築」も見事で、これらは図案の作成から組み立てまで、すべて班員たちが手掛けたそうです。

 天文班も毎年人気があり、教室には小惑星探査機「はやぶさ」や「アポロ11号」などの模型がずらりと並んでいます。班員による解説も行われており、熱心に質問をする小学生の姿が見られました。

 化学班の演示実験も見逃せません。特に目を引いたのは、部員が「ガスバーナーの炎から、自分の指に火をつける実験」を披露したときです。アセトンという薬品と水を使って行う実験ですが、来場者から「わっ!」と歓声が上がり、大いに盛り上がりました。落語研究班による寄席もにぎわいを見せています。身ぶりや手ぶりを交えたプロ顔負けの語り口で、客席に笑いを巻き起こしていました。

 このほか、体育館や校庭では、テニス班、バレーボール班、バスケットボール班、卓球班が練習試合を実施。浴衣に身を包み、お点前を披露する茶道班、キリスト教関連の展示などを行う宗教委員会、中3東北旅行といった学習展示など、バラエティー豊かな展示・発表にあふれ、まさに「自遊自在」な雰囲気が伝わってきました。

 生徒たちが遊び心を持ちながら、一丸となって成功に導いた今年のマグノリア祭。来年以降も、同校の自由な雰囲気のなか、生徒が多様な個性を発揮して新しい文化祭の形を築いていくことでしょう。

太陽系を表した模型や「アポロ11号」など、さまざまな模型が解説文とともにずらりと並んだ天文班の展示 小学生を対象にした茶道班の「神奈月茶会」。お茶の提供だけでなく、ふくさのたたみ方など、基本の作法もしっかり伝授していました 真っ白なローブを身につけ、講堂のステージに立つ聖歌隊。透き通るような美しい歌声を聞かせてくれました
落語研究班による「寄席」の様子。黒板には個性的な高座名がずらりと並んでいました 白熱の試合を繰り広げるテニス班。「入学したら、テニス班に入りたい」と話している小学生もいました クリスマスをモチーフにした展示が印象的な宗教委員会の教室。模擬礼拝を行い、来場者にレクチャーしていました

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