スクール情報
(「24年8月号」より転載/24年7月公開)
栄東中学・高等学校 栄東祭▶ 6月8日(土)・9日(日)
来場者と共に楽しむ
「栞を挟んでおきたい」時間
門を入って左手に飾られていた、今年のテーマを表現したモニュメント
昨年、4年ぶりに一般公開が復活した栄東中学・高等学校の「栄東祭」。今年も事前予約制で来場者を迎え、6月8日(土)・9日(日)に開催されました。今年のテーマは「栞」。「人生を1冊の本にたとえたとき、この文化祭を栞を挟みたくなるような特別な日にしたい」という思いが込められているそうです。来場者に配られるパンフレットには、今年のシンボルロゴが描かれた栞を挟んでプレゼントしていました。
編集部が訪問したのは8日の土曜日。晴天の下、親子連れを中心に多くの来場者が訪れ、迎え入れる生徒たちにはパワーがみなぎっていました。この日は11時からの一般公開に先駆けて、9時から中学生による「英語・国語弁論大会」「ビブリオバトル」「ムービークリエーターコンテスト」が体育館で行われました。弁論大会では、厳しい予選を勝ち抜いた中学生たちが、3分間という限られた時間で熱い思いをぶつけます。入学して間もない中1の出場者も、ジェスチャーを交えながら堂々とした姿でスピーチ。英語弁論でも、ハイレベルな英語力に驚くとともに、訴えかける内容にも引き込まれます。続いて、ムービークリエーターコンテストの優秀作品を上映。生徒のリアルな心情を映像化した作品には、会場から何度も笑いが起こっていました。
おなじみの「レッツ ビブリオ!」の掛け声で、会場にさらなる一体感をもたらしたのがビブリオバトル。出場者が「ぜひ読んでほしい」と思う本を3分間で紹介し、観客の中学生が「自分も読みたい」と思った本にうちわを掲げて、勝者を判定するというシステムです。その本を愛する思いを真剣に伝えようとする出場者のパフォーマンスに圧倒されながらも、観客も大きな掛け声で盛り上げました。
英語弁論大会では、中1の生徒も流ちょうな英語でスピーチ
一方、展示発表で恒例となっているのが、中学生の学年展示です。中1は「栄東の先生を取材してみた!」、中2は「ひろがる夢と希望の樹」、中3は「『探究のタネ』研究計画書」をテーマに、全員の作品が展示されます。中1が作成したのは、先生の趣味や好きな食べ物、意外な一面などをまとめた栄東新聞です。来場者はその内容に熱心に目を通していました。
部活動の展示や体験企画も充実しています。理科研究部は化学室と物理室において、液体窒素を使った実験や、炎色反応、信号反応などの実験を披露。部員が実験を見せながら、来場者にわかりやすく説明します。子どもたちから人気の鉄道研究部の企画は、Nゲージを使用した鉄道模型ショー、発車メロディー体験、運転シミュレーターなど盛りだくさん。また、茶道部は本格的な茶室「瑞想庵」でお茶会を開催し、来場者は部員が選んだ和菓子とお茶を堪能しました。
さまざまな種類の本が紹介されたビブリオバトル。「レッツ ビブリオ!」という元気な掛け声がスタートの合図
体育館や講堂では、注目のイベントが続々と開催されています。この日の目玉は、演劇部によるミュージカルです。今年の演目は「ロミオとジュリエット」。前半・後半の2部構成で、昨年よりも長い上演時間でしたが、迫力ある演技や歌に引き込まれ、気がつくと終演のあいさつに。舞台の転換や音響、照明なども見事な連携を見せ、全員が一つになって壮大な物語をつくり上げました。さらに9日には、吹奏楽部の演奏会、チアダンス部や書道部のパフォーマンス、クイズ研究部の招待試合などが行われ、多くの観客を魅了しました。
来場者に「栞を挟んでおきたい」と思う時間を過ごしてもらえるように、生徒たちが細かいところまで心配りをしていたのが印象的だった今年の栄東祭。生徒自身にとっても、忘れたくない思い出として「栞を挟んでおきたい」2日間になったのではないでしょうか。
筑駒、灘、東大寺学園など強豪校が勢ぞろいしたクイズ研究部の招待試合 | すっかり名物となった書道部のパフォーマンス。チームワークが試されます |
全国大会でも活躍しているチアダンス部のパフォーマンスは圧巻 | 茶室「瑞想庵」で行われた茶道部のお茶会。来場者をお茶とお菓子でもてなします | 理科研究部の液体窒素を使った実験。ゴムボールが硬くなり、床に落とすと粉々に |
中2は「20年後の履歴書」に向けて「未来樹」を作成 | 人気の鉄道研究部。鉄道模型ショーでは、駅のアナウンスや発車メロディーを再現し、走らせている列車について部員が解説 | 門を入ってすぐの駐車場のスペースに並ぶ模擬店。チャーハン、ピザ、油そば、焼き鳥などメニューも豊富です |
役になり切って、感情豊かに表現したミュージカル「ロミオとジュリエット」 |
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