スクール情報
(「24年7月号」より転載/24年6月公開)
駒場東邦中学校・高等学校 第67回体育祭▶ 5月18日(土)
個性豊かな競技で勝利をめざす
駒東生の熱気が観客を魅了
中1生にとって初の団体競技となる綱引き。先輩たちが大きな声で声援を送ります
5月18日(土)、駒場東邦中学校・高等学校の第67回体育祭が開催されました。今年度は5年ぶりに一般来場者を迎え、制限のない開催となったことから、多くの受験生と保護者の方が訪れました。
開会式が始まるのは8時25分です。この日は天気に恵まれたこともあり、最寄り駅となる京王井の頭線・駒場東大前駅や東急田園都市線・池尻大橋駅には、朝早くから親子連れが降り立ちます。校門では、生徒たちがパンフレットを配布し、来場者を出迎えました。
門をくぐると、創立60周年記念事業の一環として2020年9月に人工芝化されたグラウンドが見えてきます。来場者エリアには大きな踏み台が用意されており、「一人でも多くの方が見やすく、快適に応援できるように」という学校側の配慮が感じられました。
グラウンド正面には、「デコレ」と呼ばれる巨大なアートが掲げられており、来場者を圧倒します。同校の体育祭は、入学時に振り分けられる赤・白・青・黄の4色に分かれて優勝を競い合う方式となっており、デコレは各色の象徴として制作されます。題材は、生徒たちが好きな漫画やゲームのキャラクターとなることが多く、今年はハリウッド映画のキャラクターなどが描かれていました。
高3生は、伝統的に髪を所属する色と同色に染めて、競技に参加します。中高6年間の集大成ともいえる一大イベントのため、体育祭にかける強い思いが伝わってきます。各色の団長や応援団長は、代々引き継がれてきた華やかな衣装に身を包み、競技に出場している仲間を全力で応援しました。
体育祭を盛り上げるブラスバンド部
競技は午前の部、午後の部に分かれて行われます。午前の部は、全学年による陸上個人種目からスタートしました。同校の体育祭は生徒主体で運営されており、審判、出場者の誘導、招集など、すべてを生徒たちが担当します。競技が終了するごとに審判を担当する生徒が集まり、失格行為がなかったかを確認。厳正な話し合いの結果、1位でゴールした色が失格となり得点が与えられないなど、厳しいルールの下で競技が続けられます。
高3生による障害物競走が行われた後、グラウンドに現れたのは、綱引きに挑む中1生です。初めての体育祭のため、顔には緊張が浮かびます。そんな中1生を、各色の団長が旗を振って応援するほか、副団長が間隔の空け方などをアドバイス。このような学年を超えたチームワークが見られるのも、駒東の体育祭の醍醐味です。見事に競技に勝利した色は、ハイタッチで喜びを分かち合っていました。
午後の部では、高1生の棒引き、中2生の4人5脚といった団体競技が続いた後、中1生による「輪抜け競争」が実施されました。これは、直径1mほどの輪を各色の全員でくぐり抜けていき、どの色がいちばん速かったかを競い合うものです。体の小さな生徒が多いほど有利に思えますが、輪をライバルチームから遠い場所に移動して妨害するなど、戦略性も求められます。各色から一人ずつ、4人の生徒が同時に輪をくぐり抜けようとする場面では、来場者から大きな声援が送られました。
体育祭のフィナーレを飾るのは、中高選抜メンバーによる色対抗混合リレーです。足に自信のある生徒たちが全力で走り、大接戦の末、黄組が勝利しました。
約6時間にわたって行われた体育祭は、青組が2年連続で優勝を果たしました。5年ぶりに一般来場者を迎え、大盛況のうちに終了した今年度の体育祭。駒東生の情熱に触れて、受験への意欲を高めた小学生も多かったのではないでしょうか。
高校生による800mリレーでは、アンカーの高3生が圧巻の走りを見せました | 騎馬戦は安全に配慮して、ボディープロテクター、ヘッドギア、ゴーグルを身につけたうえで行われます | 練習の成果を発揮した、中2生による4人5脚。掛け声で心を一つにしました |
駒東体育祭の名物である、エールの交歓。高3生が迫力のパフォーマンスを披露しました | 2年連続で優勝を果たした青組。体育祭が終わると、高3生は本格的に大学受験に向き合います |
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