受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

母校再訪

(「24年11月号」より転載/24年10月公開)

母校再訪

成城中学校・成城高等学校

上田 明怜さん(2024年卒業)
齋藤 航太さん(2024年卒業)

先生や仲間と密な関係を築きながら
大きく成長し、希望進路を実現

 1885年に創立された成城中学校・成城高等学校は、「社会に有為な人材を育成する」を建学の精神に掲げる男子進学校です。「自学自習」「質実剛健」「敬愛親和」「自治自律」という校訓の下、質の高い学びを通して主体的な学習者を育てています。今回は、在学中に体操部で活躍し、現在は理系学部で学んでいる2人の卒業生に、学校生活の思い出について語ってもらいました。

何が足りないかを考えながら
体操部の練習を自分たちで計画

上田 明怜さん千葉大学工学部1年引っ越しの際に間取り図に興味を持ち、建築を学びたいと考えるようになりました。大学では中高時代に続き、体操部に所属しています。

―お二人が成城中学校を志望したきっかけを教えてください。

上田 幼いころから体操をやっていて、中学校でも続けたいと考えていました。体操部がある学校を探して文化祭や学校説明会に参加したなかで、最も雰囲気が自分に合いそうだと感じたのが、この学校でした。特に文化祭がすごくにぎやかで、生徒たちの仲が良さそうなところも印象に残りました。

齋藤 文化祭がきっかけで成城をめざすことにしました。自由な雰囲気や、きちっとしているなかにもラフな感じがするところに魅力を感じました。

―実際に入学してみてわかった母校のいい点はどんなところですか。

齋藤 先生方のサポートが手厚いことです。先生と生徒の距離がとても近く、何事においても、密接にていねいに教えていただけます。

上田 施設面でも恵まれています。都心なのにグラウンドが広く、地下体育室には冷房がついています。学食で安くておいしいメニューが毎日食べられる点も魅力です。

体操部顧問で、二人の学年担当でもあった古志野潤哉先生(写真左)と一緒に

―中高6年間を通じて印象に残っている行事はありますか。

上田 やはり文化祭です。所属していた体操部では文化祭でパフォーマンスを披露するのですが、そのために夏休みも合宿をして、みんなで出し物を作り上げていきます。大会のための練習とは違って、お笑いの要素などを取り入れながら観客を楽しませるために工夫をこらします。本番はもちろん、そうした準備の過程がすごく楽しかったですね。

齋藤 遠泳にチャレンジする臨海学校も思い出深いですね。中1のときに泳ぐ側として、高2のときは中学生をサポートする補助員として参加しました。中1では周囲の人と励まし合いながら泳ぎ、高2では後輩の命を預かり、支える立場になったのですが、どちらも人として成長する貴重な機会となりました。

―クラブや委員会活動についてはどうでしたか。

上田 体操部では部長を務め、大会で好成績を取ることをめざしていました。ここでの人をまとめる経験は、自分にとって得難いものとなりました。また、成城の体操部は週5回の練習があり、その内容は自分たちで考えていました。決められたメニューをただこなすのではなく、自分たちに何が足りないのか確認しながら練習法を考える経験は、現在に生きていると思います。

齋藤 体操部の副部長として部長を支えつつ、中高生が一緒に練習する環境で、後輩の面倒を見ていました。体操部の練習がない日には、囲碁部でも活動していました。また、体育祭実行員として、競技のルールを決めたり、試合運営に携わったりするなど、生徒が主体的に活動する機会もありました。こうした経験が自分を大きく成長させてくれました。

先生との面談が多く
不安なことはいつでも相談できる

齋藤 航太さん上智大学理工学部1年いちばん得意な数学を生かせる分野として、情報系の進路を選択しました。今は囲碁サークルに所属し、六段取得をめざしています。

―学習面で特徴的なことはありましたか。

上田 高3になったら、受験に必要な科目の一部は習熟度別授業となります。自分の理解度に合った授業を受けられて、学力向上につながりました。

齋藤 高校生になると、夏休みや冬休みに講習があります。大学入試を意識した多彩な講座のなかから自分が受けたいものを選んで、自分で時間割を組みます。自分の足りないところを補ってもいいし、レベルアップを狙うこともできます。

―大学進学に向けての進路指導では、どのようなサポートがありましたか。

上田 担任の先生との個人面談の機会が頻繁にあり、そこで自分の不安なところなどを先生と一緒に見定めることができ、志望校決定に役立ちました。また、放課後は卒業生がチューターとして常駐していて、進路相談に乗ってもらったり、外国語検定の面接や小論文などの個人指導にも対応してもらったりして、助かりました。

齋藤 なかなか自分の進路が決まらず悩んでいたのですが、担任の先生にはあらかじめ設定された面談以外でも柔軟に相談に乗っていただきました。また、興味のある分野を専攻していた先生方からもいろいろアドバイスを頂けて、最終的には自分の行きたい進路を見いだすことができました。

―中学、高校の6年間で得たことは何ですか。

上田 体操部の部長として、部費の運用など、事務的なところにもかかわっていました。そういった部分で、みんなが快適に活動できるようにするにはどうすればいいか、考える力が身についた気がします。また、中高6年間を通じて同じメンバーで過ごすなかで、人とじっくりとかかわる方法を学び、一生の友人を得ることができました。

齋藤 体操部と囲碁部を兼部し、体育祭実行委員も務めたことで、時間管理能力がつきました。何より、後輩を支えるリーダーシップ力やコミュニケーション力がついたことが大きかったですね。この経験を生かし、大学ではキャンパスツアーガイドを担当しています。全国から来る受験生に大学の魅力を伝える役ですが、年下の高校生と交流しながら大学を案内する際に、中高で培った力が生かされているように思います。

体操部の練習に励んでいた地下体育室は、いちばん思い入れのある場所。上田さんは鉄棒、齋藤さんは吊り輪が得意だそうです

―受験生に向けてメッセージをお願いします。

上田 成城に入学したら、男子校ならではの青春、楽しい学校生活が待っています。グラウンドが広くて、休み時間になると中1から高3まで、サッカーなどしながら走り回っていますよ。そんな楽しい学校生活をイメージしながら、受験勉強をがんばってください。

齋藤 体操部がある学校は珍しいのではないでしょうか。週5回も活動できて、器具もそろっていて、指導もしっかりしています。体操に興味がある受験生にはお勧めです。体操部ではなくても、臨海学校や林間学校といった特別な行事があり、人間的にも成長できます。といっても厳しいわけではなく、自由な男子校の色に染まりながら楽しく6年間を過ごせると思うので、ぜひ成城に入ってほしいですね。

《学校のプロフィール》

成城中学校・成城高等学校

所在地 〒162-8670 東京都新宿区原町3-87
都営大江戸線「牛込柳町」駅から徒歩1分

TEL 03-3341-6141
H P www.seijogakko.ed.jp 別ウィンドウが開きます。

《Information》

学校説明会などの情報はこちらよりご確認ください。

www.seijogakko.ed.jp/admission/events/

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