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中学受験は推し活
M.Kさん ●お子さんの名前 Aさん
受験に挑んだ三年間は正に「推し活」であった。「推し」とはもちろん息子のことである。我が家の体験談が共感を得られれば幸いである。
サピックスに入室した四年生。膨大な教材を目のあたりにして、ファイリングは親の担当となった。
「今日なにやればいい?」と聞く息子に指示を出し、採点し、誉めてあげる。いわゆる管理型だ。
「今日なにやればいい?」
五年でもセリフに変化が無い。そろそろ自立して欲しい。だが、土曜の朝から自ら勉強しようとする姿勢を評価することにした。
「今日なにやればいい?」
なんと六年まで続いてしまった。土特、GS特訓と課題は増える一方。もうこのスタイルを貫こうと開き直った。計画を立てる力は中学で身に付けてもらおう。幸いにも管理されることを反抗期前の推しは嫌がらなかった。しかし、きちんとやるかは別の話である。
六年の夏休み、受験の天王山。前日に学習計画を立て、レジュメを作成するのは親の担当となった。
夕方、家で課題に励んでいるだろう推しから電話がきた。
「今日何時に帰ってくるの?」
早く帰ってきてほしいのか? 可愛い奴め、と微笑ましく思った後にふと悪い予感がして、アプリでゲーム使用時間を確認した。五時間超。そうか。親が帰る時間を逆算して課題を全部やろうと電話してきたのだな。なるほど。本番に向け、時間を意識した取り組みとは。さすが推しだ、と思うことにした。
翌日からレジュメではなく時間割にした。よし、電話は来ない。意気揚々と帰宅し課題をチェックする。ん? 白い。状況を推しに聞く。
「どこやればいいか分からなかった」
今度はそうきたか。しかし今は令和だ。具体的な指示をしなかった側が悪い。反省しよう。
時間割に加えテキストに付箋を貼ることにした。勝利を確信していた。帰宅後、目に映ったのは読書に励む推しの後ろ姿。さすがだ。しかし少年マンガであった。課題はどうしたか聞くと、休憩中とのこと。高いパフォーマンスに休憩は必須。マンガは六冊積み上がっていたが、ずっとサボっていたと決めつけるのは良くない。そうだ。時間割に好きなキャラのイラストを描いてあげることにしよう。
推し活エピソードを書くときりがない。
【中学受験 向いている子】と検索で出てくる性格とは属性が異なる息子だが、1点強みがあった。息子はサピックスが好きであった。
推す側として、最も恐怖なのは推しがやめると言い出した時だ。幸いその言葉を耳にすることは無かった。SS特訓で九時間勉強させられても「今日は体感二時間だった」と楽しそうに帰ってきた。この点は本当に頼もしかった。むしろ、いったいどんな授業なのか今でも不思議に思っている。
サピックスの先生方は「授業が最優先」と話していた。それを信じて、また、息子を信じて歩んできた。結果に恵まれたことを嬉しく思う半面、推し活が終わりを迎え、もの寂しくも感じる。
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