受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/受験体験記

進学校 聖光学院中学校

御縁と奉公

E.Mさん

 サピックスに入室したのは、5年生のゴールデンウィーク明け。
 4年生の1年間はロケットがとにかく好きだったこともあって、種子島に宇宙留学をしていた。ロケットの打ち上げを間近で2回見ることができ、感動した。それをきっかけに、将来の夢はロケットエンジニアに。
 熱望校は開成中になった。学園祭で物理部を見て、とにかく物理部に入りたくなった。物理部と自分が目指したロケットエンジニアが重なったからだ。
 2月1日はとにかく緊張した開成受験。過去問は、苦手な国語は15年分、生まれる前の年のものまでやった。他教科も10年分解いて少しだけ自信があった。
 2月2日は聖光学院中を受験。過去問は2回しか解いてなく、合格最低点をこえたことがなかった。出題傾向も、時間配分もつかめていない。ダメ元で受験したので2月1日ほどの緊張はなかった。転機は、理科の試験だった。大問の一つがH3ロケットの話だった。衛星やロケットの射場がどうして南にあるかまで出た。え! すごい! 他の教科も手ごたえがあった。学食が開放されていて「聖光そば」を食べた。不思議な感覚になった。
 2月3日は海城中を受験した。試験中に開成と聖光の発表がある。会場を出たとき、開成の不合格と聖光の合格を聞いた。なんとなく予想はしていたものの、呆気にとられた。開成はどこまでいってもチャレンジだということは理解していたけれど、やはり悲しかった。一方で、聖光の合格は本当におどろいた。受験には運や縁もある。ダメだと思っても、あきらめずに受験することも大切だと思った。聖光学院に御縁をもらったので、入学してからは奉公したい。これを書いた2月17日、H3ロケットが無事打ち上げに成功した。ぼくも聖光でがんばるぞ!

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