受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/受験体験記

進学校 駒場東邦中学校

最後の2週間

S.Nさん

 まず初めに僕が皆さんに伝えたい事は、受験の2週間前から全力で頑張れば大体は何とかなるという事です。
 僕は幼稚園の途中から5年生まで海外に住んでいて、6年生の初めに帰国してサピックスに入室しました。しかし遊び半分で通い続け、家ではあまり勉強をしていませんでした。行きたい学校が明確ではなかったため、その学校に合格するために頑張るという気持ちが湧いてこなかったからです。その後、いくつか学校見学に行く中で、面白そうな部活がある学校を見付け、そこを第一志望と決めました。
 しかし冬になっても、友達と遊ぶなど好きな事をしてばかりで、自分から進んで勉強をしようとは思いませんでした。そのため、しびれを切らした親からYouTube、テレビ、ゲームを禁止にされ、全力で取り組まないのなら受験をやめろと何度も怒られました。渋々勉強している状態なので当然のことですが、合格力判定サピックスオープンでは良い成績を出せませんでした。ただし、学校別サピックスオープンは少しマシな成績でした。もしかしたら、僕が解きやすいタイプの問題が多かったのかもしれません。また、色々と遊びが制限されてしまったので、暇な時間は本を読んだのですが、おかげで文章を読む速度が速くなったのは良かったと思います。
 このような状態で1月も半ばになり、最終的に僕を本気にさせたのは、もし合格したらみんなに自慢できるという気持ちでした。そう思った日から、覚悟を決めるならと母がマンツーマンで勉強に付き合ってくれ、基礎知識の復習などに取り組みました。
 結果は奇跡の合格でした。得意科目の算数に手ごたえがなく、てっきり落ちたと思っていたので、自分でもとても驚きました。最後の2週間一緒に頑張ってくれた母や、いつも面白い授業をしてくれたサピックスの先生方のおかげです。どうもありがとうございました。

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