受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 開成中学校

SS開成3 ~底辺からの飛躍~

M.Aさん お子さんの名前 Sさん

 「スイカでピッ!って学校に通いたい」
 「開成くらいの学校を目指して頑張るなら受験してもいいぞ」
 1年生の息子と主人のやり取りで中学受験生活が始まりました。2年生から通信教育を始め、サピックスに入室したのは新4年生です。
 入室して間もなく気づいたのは、子どもの勉強はメンタルが全てだということ。「楽しみは奪わない」これを私は受験前日まで貫きました。やる気が起きない時、頑張って疲れた時、机に向かうのを諦め、時間を決めてパーッと遊ばせるのは何年生になっても息子には有効でした。4年生の時は友達と1時間遊ぶと「楽しかった! よしやるぞ!」と良いペースで勉強がはかどりました。6年生ではお店で仮面ライダーのカードゲームを2戦だけやって帰ってきたり、家では弟とベイブレードや、妹とポケカをしたりしました。どれもダラダラと時間を食わない良い息抜きだったと思います。ちなみにゲーム機は合格祝いに買う約束だったので、我が家にはありませんでした。「待ってろ! 兄ちゃんが買ってもらってやるからな!」(笑)
 もう一つ「国語の文章題は家でやってもだめだ」ということ。「文章題は授業で100%吸収する」と決め、その代わり漢字やデイリーチェックは満点で当たり前よと言ってありました。理社コアプラスも然り。
 私は勉強を教えていたわけではありません。解説は一人だと端々まで読まないので一緒に確認。暗記の手伝いはみっちり。間違えた問題を把握。今日やる問題を指示。ちゃんとやったか確認。教材整理。
 勉強は親がついてやるけれど、教えはしない。サピックスの先生に任せるべきだと思っていました。先生の指示は絶対です。
 最初から開成志望でしたが、息子は最後まで20%判定しか出ませんでした。学校別サピックスオープンで40%と30%。判定が出るのは12月頭まで。合格率に踊らされてはいけません。まだまだこれから! 最後の1ヶ月の追い上げを信じ、何をやればよいか分からなくなったら先生に電話して下さい。
 SSは神。開成のために作られたSSの算数プリントを極めずして合格はありえないと思い、1月は怒濤のごとく繰り返し解きました。が、直前になっても全部解けるようになんてなりません(笑)。それでも力はついています!
 α落ちも数回やりましたが、6年生最後にクラスが落ち、凹みました。一喜一憂するなとはいえ、内心堪えるものです。勉強面を見ていたのは私だったので、テスト結果にガックリすることもありましたが、そんな時、主人の冷静な一言で救われてきました。焦って不安になると、サピックスの保護者会で先生のお話に安心し励まされました。隠し事無しの赤裸々トークをし合った母友も本当にありがたかったです。
 最後に。私は朝に基礎トレをやらせたくて、でも最後まで朝が苦手だった息子君。何だかんだ言いながらも素直に私と併走し、辛さも含め楽しい経験を沢山させてくれました。どうもありがとう! よくぞ乗り切った!

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