受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

魅力再発見

(「24年12月号」より転載/25年7月公開)

魅力再発見 獨協中学・高等学校

演劇部をゼロから立ち上げた経験が
現在の仕事の原動力につながる

大西おおにし 孝明たかあきさん(獨協高等学校1991年卒)

 1883年創立の獨逸学協会学校を前身とする獨協中学・高等学校は、国内有数の伝統と歴史を持つ完全中高一貫の男子校です。同校では、学力だけでなく、自分で考え、知的好奇心を持って主体的に取り組むことを重視。同校の看板クラブの一つである演劇部を創部し、現在、ITベンチャー企業で取締役を務める大西孝明さんにお話を聞きました。

演劇部を通し、やり切ることの大切さを知る


「演劇は一期一会。同じ舞台は二度とないので、その“たった一度”をやり切ることが次へとつながります」と大西さん

 獨協での6年間は、「演劇部の活動に没頭していた」という大西孝明さん。「当時担任だった柳本博先生と共にゼロから立ち上げた」という部だっただけに、思い入れが強かったそうです。また、その経験が「ゼロから新しいものをつくり出す」という仕事の原動力になっているとも語ります。

 現在、大西さんは、旅行商品などの情報をウェブで検索・予約するシステムをSaaS型で提供する会社の取締役として、プロダクトの開発やコンサルティングなど多様な業務に携わり、幅広く活動しています。同社に入社する前にも大手旅行会社でウェブサイトの新規開発など、さまざまなプロジェクトをゼロから立ち上げてきました。「演劇部立ち上げのときに、新しいものを生み出すことの苦労や楽しさを体験したおかげでがんばることができたのだと思います。その経験は、仕事でつらいことや困難なことが待ち受けていても、がんばり続ければ道は開けると信じることにつながりました」と力強く話します。

 演劇部の創部は、中1のときの臨海学校で柳本先生の提案により、クラスで劇を披露したことに始まります。そのとき「おもしろい」と感じたメンバーが集まり、同年の文化祭で発表。その後、柳本先生と共に試行錯誤を繰り返しながらも創部を実現しました。「当時は大会に出場して入賞をめざすというより、『いかにオリジナリティーのある新しいもの、おもしろいものを生み出せるか』を、部員と激論を交わしたり壁にぶつかったりしながらも追求し、『どれだけ観客を楽しませ、笑わせられるか』を意識して活動していました。残念ながら現役時代は地区大会で敗退しましたが、卒業の年に後輩が沖縄での全国大会に出場することができました。信念を持ってがんばり続ければ必ず努力は報われると感じました。社会人になった今も、こうした考えが仕事をするうえでの土台となっています」と強調します。

自由な校風で何事にも挑戦できる環境


柳本博先生(右)と共に演劇部を立ち上げた大西さんは、「中高時代に何かを成し遂げる経験が大切です」と話します

 獨協の魅力について伺うと、「演劇部の活動が実現したのは、自由で生徒に協力的な校風だったからこそ。多少無理を言うことがあっても、活動を否定する先生はいません。みんなが応援してくれました。練習に使った教室の鍵を閉めるのは用務員さんでしたが、夜遅くまで対応していただいたりと、先生に限らずさまざまな方がサポートしてくださいました」と振り返りました。

 現在、高2の大西さんのお子さんも獨協に通っているとのこと。演劇部ではありませんが、卓球部の部員として活動に打ち込んでいます。大西さんが過去に教わった先生方もまだ何人か在籍しており、偶然にも柳本先生はお子さんの学年主任で、卒業と同じ年に定年となるそうです。「親子二代で獨協の話ができるのも私学の良さかもしれません。息子も『獨協でよかった』とよく話しています」と笑顔で述べました。

 最後に、大西さんは受験生に向けて、こうメッセージを送りました。「自由な校風の獨協は、さまざまなシーンでチャンスに恵まれている学校です。時には生徒同士でぶつかり合うことはありますが、それは成長につながります。ぜひ本校に足を運び、校風を肌で感じてください」

《学校のプロフィール》

獨協中学・高等学校

所在地 〒112-0014 東京都文京区関口3-8-1

交 通 東京メトロ有楽町線「護国寺」駅より徒歩8分
 「江戸川橋」駅より徒歩10分
 東京メトロ副都心線「雑司が谷」駅より徒歩16分

TEL 03-3943-3651

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