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東京−福井の所要時間を短縮北陸新幹線が敦賀まで延伸
石川県の金沢駅まで通じていた北陸新幹線が、3月16日、福井県の敦賀駅まで約125㎞延伸されました。これに伴い、石川県内には小松、加賀温泉の2駅が、福井県内には芦原温泉、福井、越前たけふ、敦賀の4駅がそれぞれ設置されました。
1989年に工事が始まった北陸新幹線は、北陸を経由して東京と新大阪とを結ぶ計画になっています。今回の延伸により、東京−福井間の北陸新幹線での所要時間は最速2時間51分になりました。延伸前、東京から福井までの最も速いルートは東海道新幹線の米原経由で、3時間24分かかっていたので33分短縮されたことになります。ただし、敦賀までは延伸後も米原経由のほうが早く着きます。一方、敦賀以西は小浜(福井県小浜市)を経て滋賀県を通らずに京都府を縦断して新大阪に向かう「小浜・京都ルート」が計画されているものの、工事はまだ始まっていません。開業時期も未定です。
今回の延伸にはマイナス面もあります。たとえば、北陸本線の金沢−敦賀間はJR西日本から切り離され、地元の自治体などが資金を出し合って設立した「第三セクター」の会社が運営を引き継ぎました。新幹線が開業すると、並行する在来線には特急列車が走らなくなるため、そのような在来線はJRから切り離し、地元の自治体がかかわる第三セクターが運営することが、新幹線着工の条件だったのです。第三セクターになると、地元に密着した経営ができますが、利用者はそれほど多くないため、運賃は引き上げざるを得ません。
また、石川県や福井県は、これまでは大阪や名古屋との結びつきが強く、大阪や名古屋から福井を経て金沢までの特急列車が運行されていました。しかし、新幹線の延伸後は、これらの特急列車は敦賀止まりとなり、福井や金沢に行くには敦賀で新幹線への乗り換えが必要になりました。このため、石川県や福井県は今後首都圏との結びつきが強まることが予想されます。
ロシアで大統領選挙を実施プーチン氏が通算5期目の当選
3月15日から17日にかけてロシアで大統領選挙の投票が行われ、中央選挙管理委員会は17日、現職のウラジーミル・プーチン氏が当選したとの開票結果を発表しました。同委員会が21日に発表した確定結果によると、投票率は77.49%で、プーチン氏の得票率は87.28%に達しました。旧ソビエト連邦(ソ連。現在のロシアなど)が1991年12月に崩壊して以降のロシアの大統領選挙では、投票率・得票率とも過去最高です。ただし、政権に批判的な候補は「書類不備」を理由に立候補が認められなかったという側面もあります。
プーチン氏は2000年に大統領に初当選し、2期(当時は1期4年)連続で務めた後、連続3選を禁じた憲法の規定により、2008年から2012年まではドミートリー・メドベージェフ大統領の下で首相を務めました。その間に憲法改正によって大統領の任期を6年に延長。プーチン氏は2012年から2期(1期6年)大統領を務めました。2020年には再び憲法を改正し、過去の任期は「リセット」されることになったため、2024年からさらに2期12年、大統領を務めることができるようになりました。次の2030年の大統領選挙にも勝利すれば、最長2036年までその地位にとどまることが可能です。
ロシアは2022年2月24日、隣国のウクライナに軍を侵攻させ、同年秋には同国東部から南部にかけてのルハンシク州、ドネツク州、ザポリージャ州、ヘルソン州を併合したと一方的に宣言しました。ウクライナはもちろん、欧米各国や日本も、これを違法で無効だとして認めていません。しかし、ロシアは今回の大統領選挙でこれら4州でも投票を実施しました。欧米各国は「国際法違反」だと非難したのですが、止めることはできませんでした。
今回の選挙で圧勝したプーチン氏ですが、ロシア国民が全面的にプーチン氏を支持しているわけではありません。投票所周辺で抗議の集会を開いたり、投票箱に緑の液体を入れて妨害したりした人もいました。プーチン氏は5月7日、5期目の就任式に臨みます。
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