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  • 24年3月号 [入試に出る時事問題]これだけは知っておこう! さぴあニュースバンク

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さぴあニュースバンク 2024年1月

1 月曜日 気象・災害 この日の午後4時10分、石川県能登地方を震源とする強い地震が発生し、輪島市と志賀町で最大震度7が観測された。気象庁ではこの地震と、2020年12月から能登地方で継続している一連の地震活動について、「令和6年能登半島地震」と命名した。 もっと詳しく参照
2 火曜日 社会 この日の午後5時47分ごろ、東京都大田区の羽田空港C滑走路に着陸した新千歳空港発の日本航空(JAL)516便と、その滑走路上にいた海上保安庁の航空機が衝突し、双方が炎上するという重大な事故が起こった。JAL機の乗員・乗客379人は全員が緊急脱出したが、14人が負傷した。一方、海上保安庁機の乗員は5人が死亡し、1人が重傷を負った。
7 日曜日 文化 優れた映画とテレビドラマに贈られる「ゴールデングローブ賞」の授賞式がアメリカ・ロサンゼルスで行われ、宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』がアニメ作品賞を受賞した。英語以外の作品が同賞を受賞したのは初めて。
10 水曜日 政治 沖縄県宜野湾市にあるアメリカ軍普天間飛行場を、同県名護市辺野古の沿岸部を埋め立ててそこに移設する計画について、防衛省は軟弱地盤が広がる辺野古北側の大浦湾で工事を始めた。沖縄県がこの工事を認めなかったため、国土交通大臣は2023年12月28日、代執行(県に代わって国が承認)していた。
13 土曜日 国際 台湾で政治のトップである「総統」を決める選挙の投票・開票が行われ、中華人民共和国(中国)との統一に反対して現状維持を図る与党・民主進歩党(民進党)の頼清徳氏(副総統)が初当選した。中国との関係を重視する野党・国民党の侯友宜氏(新北市長)と民衆党の柯文哲氏(前台北市長)は敗れた。現在の蔡英文総統も民進党で、その路線が継続されることになったが、台湾と中国との関係は緊張が高まるものとみられている。頼清徳氏は5月に総統に就任する予定。
17 水曜日 経済 2023年に日本を訪れた外国人の旅行消費額(インバウンド消費額)は5兆2923億円だったと観光庁が発表した。新型コロナウイルス感染症が流行する前の2019年の4兆8135億円を上回り、政府が目標としてきた5兆円を初めて超えた。日本を訪れた外国人の数は2506万6100人と、2019年の約3188万人の78.6%にとどまっているので、円安を追い風に外国人1人当たりの消費額が大幅に増えたことになる。
19 金曜日 経済 総務省が2023年の消費者物価指数(2020年=100)を発表した。値動きが大きい生鮮食品を除く総合指数は2022年より3.1ポイント上昇して105.2になり、第二次石油危機の影響があった1982年以来、41年ぶりの高い伸びとなった。小麦や砂糖などの原材料の高騰に円安の影響もあって、調査対象の522品目のうち9割近い455品目が値上がりした。
20 土曜日 科学 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2023年9月7日に打ち上げた月探査機「SLIM」が、この日の午前0時20分ごろ(日本時間)、月の赤道の南にある「神酒の海」のSHIOLIクレーター近くの斜面に軟着陸したと、同日未明に発表した。日本の探査機が月面着陸に成功したのは初めて。 もっと詳しく参照
26 金曜日 社会 昨年10月末時点での国内で働く外国人数が前年と比べて12.4%増え、204万8675人になったと厚生労働省が発表した。200万人を超えたのは初めてで、そのうちベトナム人が25.3%を、中国人が19.4%を占めていた。人手不足を背景に、エンジニア、大学教授、弁護士、医師などの「専門的・技術的分野」の在留資格が前年より24.2%も増加したことが大きいとみられている。
28 日曜日 スポーツ 今年の夏に開かれるパリオリンピックの代表選考レースの一つ、大阪国際女子マラソンが行われた。前田穂南選手が2時間18分59秒という日本新記録を出し、2位でゴールした。従来の記録は、2004年のアテネオリンピックでの金メダリストである野口みずき選手が2005年9月のベルリンマラソンでマークした2時間19分12秒だった。

元日に最大震度7の揺れ「令和6年能登半島地震」が発生

各地域の最大震度気象庁発表

 1月1日午後4時10分、石川県能登地方を震源とする強い地震が発生しました。輪島市・志賀町で最大震度7を、珠洲市・能登町・穴水町・七尾市で震度6強を、中能登町、新潟県長岡市で震度6弱を、それぞれ観測しました。地震の規模を示すマグニチュード(M)は推定7.6で、同地方では記録が残る1885年以降で最大でした。能登地方では2020年12月から、同じ地域で地震が集中して起こる「群発地震」活動が活発化していましたが、気象庁では同日、今回の地震と2020年12月以降の一連の地震活動について、「令和6年能登半島地震」と命名しました。

 また、気象庁は能登地方に大津波警報を、日本海沿岸の各地に津波警報・注意報を発令。翌日午前10時にすべて解除するまで、強く避難を呼びかけました。

 国土地理院によると輪島市では地盤が最大で4m隆起する地殻変動が確認され、漁港の多くが使えなくなりました。「地盤の液状化」も起こり、金沢市の北西に隣接する内灘町や、新潟市など震源から離れた地域でも、家屋が傾くなどの被害が発生しました。

 震源に近い能登半島では全壊した家屋も少なくありませんでした。被災地は過疎化と高齢化が深刻な地域で、1981年5月以前の古い耐震基準で建てられた家屋が多く残っていたことに加え、群発地震で家屋にダメージが蓄積していたことも被害を大きくしました。また、「輪島朝市」が開かれる観光名所だった輪島市河井町では大規模な火災が発生し、約200棟の民家や商店が焼失しました。石川県によると、2月8日現在の死者は240人以上、住宅被害は5万8000棟以上に達しています。

 山がちな地域であるため、土砂災害が多発し、至る所で道路が寸断されて多くの集落が孤立したことも目立った特徴といえます。ところが、「半島」という地理的条件が支援を困難にしました。被災地は西・北・東の三方が海で、陸路では南からしか入れません。その限られた道路が通行不能になり、人も物資も迅速に送ることができなかったのです。港も被害を受け、海からの輸送も難しい状態でした。このことは今後の他地域の防災対策にも課題を残しました。

JAXAの探査機「SLIM」が日本初の月面着陸に成功

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2023年9月7日に打ち上げた月探査機「SLIM」が、1月20日午前0時20分ごろ(日本時間。以下同じ)、月の赤道の南にある「神酒の海」のSHIOLIクレーター近くの斜面に軟着陸したと、同日未明に発表しました。日本の探査機が月面着陸に成功したのは初めてです。これまでに成功したことがあるのは旧ソ連(現在のロシアなど)、アメリカ、中華人民共和国(中国)、インドの4か国で、日本は5か国目になりました。

 軟着陸に成功したことがわかったのは、SLIMから機体の状態を知らせるデータがJAXAの管制室に届いたためです。また、搭載していた超小型ロボット「LEV-1」と「LEV-2(SORA-Q)」が着陸直前に月面に放出されたことも確認されました。SORA-Qからは着陸したSLIMの写真も送られてきました。

 SLIM本体は側面に取り付けられた太陽電池パネルで発電して活動します。ところが、着陸当初は発電ができていなかったため、代わりに内蔵のバッテリーで短時間だけ活動して休眠しました。その後、太陽電池が発電できなかった原因は、パネルが太陽とは反対方向の西を向いた状態で着陸してしまったためだとわかりました。月では昼と夜が約2週間ずつ続きますが、それでも太陽の方向は少しずつ変わっていきます。1月29日にはパネルに太陽光が当たるようになり、太陽電池が復活したため、SLIMの運用が再開されました。着陸地点が日没になった2月1日以降は再び休眠状態になりました。

 さて、今回のミッションの最大の狙いは月面への「ピンポイント着陸(降りたい場所に降りること)」でした。これまでの探査機は着陸目標地点と実際の着陸地点とが数㎞〜数十㎞もずれるのが普通でした。SLIMはその精度を高め、調べたい物がある場所に100m以内の誤差で着陸することをめざしたのです。これについてJAXAは1月25日、目標から東に約55mの地点に着陸できたことを明らかにしました。日本の宇宙開発は新たなステージに入ったことになります。

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