受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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  • 23年12月号 [入試に出る時事問題]これだけは知っておこう! さぴあニュースバンク

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さぴあニュースバンク 2023年8月

1 日曜日 スポーツ メジャーリーグのアメリカン・リーグ(ア・リーグ)が全日程を終え、タイトルを獲得した選手がすべて確定した。ホームラン王に輝いたのは、9月4日以降の試合をすべて欠場しながら、それまでに44本のホームランを打っていたロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手だった。日本人選手のホームラン王はこれが初めて。ただ、大谷選手は9月に右肘の手術をした。成功したものの、2024年シーズンは打者としてのみ出場する見込みで、投手としても試合に出るのは2025年シーズンからになるもよう。
2 月曜日 社会 厚生労働省は心身の健康づくりのための「睡眠指針」の改訂原案を公表した。経済協力開発機構(OECD)の2021年版の報告書では、日本人の平均睡眠時間は7時間22分と、調査対象となった33か国中で最短だった。今回公表した改訂原案ではそれを踏まえ、年代別に推奨される睡眠時間を設定。適正な睡眠時間には個人差があり、年齢や日中の活動量も影響するが、成人には6時間以上、中高生には8~10時間、小学生には9~12時間が勧められた。
7 土曜日 国際 中東のパレスチナ自治区のうち、ガザ地区を実効支配するイスラム組織「ハマス」がイスラエルを攻撃し、民間人にも多数の死者が出た。今もなおハマスの人質になっている人もいる。これに対し、イスラエルもすぐに反撃したため、10月31日現在、双方に合わせて約1万人の死者が出ている。
8 日曜日 スポーツ フランスで開かれていた第10回ラグビーワールドカップのプールステージ(1次リーグ)で、日本がアルゼンチンに27対39で敗れた。これにより、プールDの順位は1位がイングランド、2位がアルゼンチン、3位が日本となり、日本の決勝トーナメント進出はならなかった。 もっと詳しく参照
11 水曜日 文化 将棋の第71期王座戦五番勝負の第4局で、藤井聡太七冠が永瀬拓矢王座を破り、対戦成績を3勝1敗としてタイトルを奪取した。これにより、将棋の八つのタイトルすべてを独占する全冠制覇を成し遂げた。 もっと詳しく参照
11 水曜日 スポーツ 札幌市と日本オリンピック委員会(JOC)が、2030年の冬季オリンピックとパラリンピックの招致を断念すると正式に発表した。2034年以降の招致をめざすという。
15 日曜日 スポーツ 国際オリンピック委員会(IOC)は、この日からインドのムンバイで総会を開き、2028年にアメリカで開催されるロサンゼルス夏季オリンピックで、野球・ソフトボール、ラクロス、クリケット、フラッグフットボール、スカッシュの5競技を追加すると決定した。また、2030年と2034年の冬季オリンピック開催地を同時に決めることになったため、札幌市にとっては2034年の招致も厳しくなった。
19 木曜日 環境 秋田県北秋田市で市街地などにクマが出没し、6人が襲われて負傷した。一方、岩手県八幡平市ではキノコ採りのために山に入った70代の夫婦がクマに襲われ、妻が死亡した。環境省によると、2023年4~10月にクマに襲われて死傷した人は18道府県で180人にも上り、過去最悪のペースになっている。そのうち半分以上が秋田県と岩手県での被害で、ブナの実(ドングリ)の実りが悪く、餌を求めて人里に下りてくるケースが増えていること、そもそも個体数が増えていることが主な原因とみられる。
24 火曜日 環境 国際エネルギー機関(IEA)は、これまで右肩上がりに増えてきた石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料の需要は2030年までにピークを迎え、減少に転じるという見方を示した報告書「世界エネルギー見通し」を公表した。2030年の世界のエネルギー供給に占める化石燃料の割合は約80%から約73%に低下し、世界の電力構成に占める太陽光や風力などの再生可能エネルギーの割合は現在の約30%から約50%に上昇するとしている。また、地球温暖化の原因となるエネルギー関連の二酸化炭素(CO₂)の排出量も2025年までにピークに達し、以後は減少に転じるという。
28 土曜日 スポーツ 第10回ラグビーワールドカップの決勝が行われ、南アフリカ共和国がニュージーランドを12対11で破って、2大会連続の優勝を果たした。同国の優勝は4度目で、ニュージーランドの3度を引き離し、単独で最多となった。 もっと詳しく参照

南アフリカ共和国が4度目の優勝ラグビーワールドカップが開催

日本代表の戦績(プールステージ)
 9月10日日本42−チリ12
 9月17日日本12−イングランド34
 9月28日日本28−サモア22
10月  8日日本27−アルゼンチン39

※日付はフランスの現地時間。

 9月8日に開幕した第10回ラグビーワールドカップフランス大会の決勝が10月28日に行われ、南アフリカ共和国がニュージーランドを12対11で破って、2大会連続の優勝を果たしました。同国の優勝は4度目で、単独で最多となりました。

 ラグビーワールドカップは夏季オリンピック、FIFA(国際サッカー連盟)ワールドカップと並ぶ、世界三大スポーツイベントの一つとされています。1987年にニュージーランドとオーストラリアが共同で第1回大会を開催して以来、4年ごとに開かれています。出場国・地域は、第3回までは16でしたが、第4回から20に拡大されました。アジアでこの大会を開いたのは2019年の日本が初めてで、日本は今回も含めてすべての大会に出場しています。

 大会はまず、プールステージ(1次リーグ)から始まりました。20チームが5チームずつA~Dの4グループに分かれ、それぞれのプールのなかで総当たり戦を行います。決勝トーナメントに進めるのは各プールの上位2チームで、計8チーム。プールDの日本はチリとサモアに勝利したものの、イングランドとアルゼンチンに敗れ、2勝2敗で3位という結果でした。このため、前回の日本大会に続く2大会連続での決勝トーナメント進出は逃しました。

 ラグビーは1823年、イングランド(イギリスを構成する四つの地域の一つ)の私立学校であるパブリックスクールのラグビー校で始まったとされています。サッカーの前身でもあるフットボールが共通のルーツですが、ルールはサッカーとは異なる部分もあります。たとえば、ラグビーでは楕円のような形のボールを使います。また、サッカーではゴールキーパー以外の選手がピッチ上で手を使ってプレーすると反則になりますが、ラグビーでは手を使えます。独特なのはボールを前に投げると反則になる点です(前に蹴るのはOK)。

 なお、2027年の第11回大会はオーストラリアで、2031年の第12回大会はアメリカで、それぞれ開催されることになっています。出場国・地域は次回から24に増えます。

すべての将棋タイトルを独占藤井聡太さんが八冠を達成

 10月11日、将棋の第71期王座戦五番勝負の第4局で、藤井聡太七冠が永瀬拓矢王座を破り、対戦成績を3勝1敗としてタイトルを奪取しました。この結果、今回の王座を含め、竜王・名人・王位・叡王・棋王・王将・棋聖の八つのタイトルすべてを独占する全冠制覇を成し遂げました。

 その功績をたたえ、政府では10月13日、内閣総理大臣顕彰を授与することを決定したと発表しました。これは「国家、社会に貢献し顕著な功績のあったものについてこれを顕彰することを目的とする」もので、現在までに35人・16団体が授与されています。将棋界では1996年に七冠(当時は「叡王」がなかったので、これで全冠)を達成した羽生善治九段に授与されて以来、2人目。顕彰式は11月中旬に総理大臣官邸で行われることになっています。

 全冠制覇を達成したのは藤井八冠で史上4人目ですが、八冠は史上初。それに先立ち、2023年6月には名人を獲得し、20歳10か月で2人目の七冠となっていました。羽生善治九段が1996年2月に七冠を達成したときは25歳4か月だったので、藤井八冠は七冠の最年少記録を大幅に更新したことになります。

 2016年10月に史上最年少の14歳2か月で四段に昇段(=プロ入り)した藤井八冠は、史上5人目の「中学生棋士」としてデビュー。そこから公式戦で負けなしの29連勝で、プロデビューからの最多連勝記録「28」を約30年ぶりに更新し、将棋に関心のなかった人たちもファンになる「藤井ブーム」を巻き起こしました。

 藤井八冠は2020年に初のタイトルとなる棋聖を獲得。その後も同年に王位を、2021年に叡王・竜王・王将を、2022年に棋王を、それぞれ奪取してきました。そして、2023年には名人と王座を奪い、ついにすべてのタイトルを独占することになりました。この間、タイトル戦はすべて制しており、獲得したタイトルは早くも18期を数えます(2023年10月現在)。

 勝率も高く、公式戦ではデビューして以来、どの年度も8割超を記録。タイトル戦での勝率も8割を超えています。このため、「藤井一強時代」はしばらく揺らぐことはないとする見方が優勢です。

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