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駅のバリアフリー化推進が目的鉄道各社が運賃を10円値上げ
3月18日、JR東日本(首都圏の電車特定区間)、東京メトロ、首都圏の大手私鉄の一部が駅のバリアフリー化を推進するため、これまでの普通運賃に10円を一律に上乗せしました。4月1日にはJR西日本(関西の電車特定区間)など関西の鉄道会社の一部も同様に10円を上乗せしました。
これは2021年に創設された「鉄道駅バリアフリー料金制度」という国の制度によるものです。ホームからの転落を防止するホームドアや、移動の負担を小さくするエレベーターの設置などには多額の費用がかかるので、それを運賃に上乗せし、鉄道の利用者に広く薄く負担してもらうことを認めるという内容です。鉄道会社は事前に国土交通省に届け出をしなければならず、運賃の上乗せ分をバリアフリー化にどう使うか、具体的な計画を提出することが求められています。
また、同じ3月18日から、JR東日本では首都圏の「電車特定区間」内の駅を発着する場合に限って、「オフピーク定期券」の販売を始めました。これは平日朝のラッシュ時を避けて利用することを条件に、通常の定期券に比べて運賃を10%程度割安にするというものです。
ただし、駅ごとに決められている平日朝のピーク時間帯に入場した場合、普通運賃が別にかかることになっています。たとえば、東京・品川・新宿・池袋の各駅のピーク時間帯は午前7時30分から9時まで、横浜駅は午前7時から8時30分までです。休日(土曜日を含む)には時間帯を問わず利用できます。
オフピーク定期券は、平日朝のラッシュ時の運賃を割高にすれば、時差出勤による混雑の緩和が期待できるという考えから導入されました。鉄道会社としては、ラッシュ時の混雑緩和のために多額の設備投資をしなければならないので、ピークをできる限りなだらかにしたいのです。しかし、その効果は未知数で、ほかの鉄道会社にも広がるかどうかはわかりません。
第5回WBCが開催日本は3大会ぶり3度目の優勝
3月21日(日本時間22日)、アメリカ・フロリダ州マイアミの野球場ローンデポ・パークで、野球の国・地域別対抗戦である第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝が行われました。日本代表「侍ジャパン」は前回優勝のアメリカ代表を3対2で破り、2009年の第2回大会以来、14年ぶり3度目の世界一に輝きました。最優秀選手(MVP)には投打で活躍した大谷翔平選手が選ばれました。
今回のWBCは3月8日から21日まで開催され、20の国・地域が参加しました。5チームずつ四つの組(プール)に分かれて戦った1次ラウンドのプールBは、東京ドームで試合が行われましたが、日本は中華人民共和国(中国)、大韓民国(韓国)、チェコ、オーストラリアに全勝。トーナメント形式の決勝ラウンドでは、準々決勝でイタリアを、準決勝でメキシコを、決勝でアメリカを、それぞれ撃破して優勝したのです。
WBCはアメリカのメジャーリーグ機構が中心になって開いている大会で、日本は2006年の第1回と2009年の第2回で優勝しました。メジャーリーガーが4人参加した今回の日本代表は、史上最強との呼び声が高く、その意味では前評判どおりの結果を残したといえます。アメリカ出身の日系人選手が初めて日本代表に加わったことも話題になりました。次回は2026年に開催される予定です。
現状では、野球が盛んなのは東アジア、北米、中米、カリブ海の国・地域にほぼ限られています。そこで、野球をより広い地域に普及させ、有望な選手やファンを獲得しようというのがWBCを開催する目的の一つです。その点、今回初出場したチェコの選手は、ほかに仕事を持ちながら野球に打ち込んでいることが紹介され、好印象を与えました。野球の裾野は少し広がったといえそうです。
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