さぴあインタビュー/関西情報
秘訣は毎朝の「20分テスト」
学校生活も楽しみながら
学力を伸ばして難関大学へ
金蘭千里中学校・高等学校 校長 大中 章 先生
「私塾」と「道場」を理想とする
明るくアットホームな校風
サピックス小学部
千里中央校校舎責任者
松本 裕隆
松本 まず初めに、貴校の歴史からお聞かせください。
大中 本校の前身は1905(明治38)年、大阪府立堂島高等女学校(現在の府立大手前高等学校)の同窓会である金蘭会が、女子教育振興のために開設した金蘭会高等女学校です。戦後の学制改革により、金蘭会中学校・高等学校になり、1965(昭和40)年には新たに共学の金蘭千里中学校・高等学校を創設しました。
建学の精神は、「私塾」「道場」と、英国のパブリックスクールの精神でもある「自主独立」に加え、一つのスポーツを継続して行うことによる「スポーツマンシップの涵養」、そして「自然に接する」の5項目に集約されます。このうち「私塾」は、日本の教育の原型です。それは、人間性も学識もある塾長にひかれて自分の意志で入門した塾生たちが、塾長の“反射力”で、みずからを高めていくというスタイルです。いわば「道場」のようなものですね。
松本 大中先生も卒業生でいらっしゃるそうですね。
大中 そうです。数学の教諭を経て2018年から校長に着任しましたが、本校では校長も授業を受け持つのが伝統なので、今でも少しですが授業を担当しています。生徒と直接かかわることで、生徒のありのままを感じることができるので、楽しく取り組んでいます。
また、本校には「正しい容儀で明るくあいさつ」という標語があり、生活指導にも力を入れています。わたしも前校長にならって毎朝校門に立ち、登校してくる生徒たちにあいさつをしています。ふだん明るくあいさつする生徒が、声を掛けてもうつむいていたら、何か問題を抱えているのだなということも、毎日見ているとわかります。わずか30分程度ですが、生徒とのコミュニケーションを大事にしたいですし、わたし自身が好きなので続けています。
松本 先生方と生徒さんたちとの交流が盛んで、アットホームな学校なのですね。
大中 それは本校の特徴の一つです。生徒たちは職員室によく来るのですが、学習に関する質問のためとは限らず、単に雑談をしに来る生徒もいます。
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