さぴあインタビュー/全国版
愛されている実感のなかで
高い知性と豊かな感性を養い
人と世界をつなぎ未来へと羽ばたく
横浜雙葉中学高等学校 校長 木下 庸子 先生
それぞれが決めた目標の実現を
後押しする学校でありたい
上/約180人を収容できる聖堂。学年ごとのミサはここで行われます
中/図書館の蔵書数は約6万4000冊。総合学習をはじめ、各教科の授業でも利用されています
下/広々とした講堂。約1200席あり、中1から高3まで全校生徒が一堂に集うことができます
神田 今年度の大学合格実績を拝見しました。すばらしいですね。国立大学への合格者25名のうち、23名が現役です。文系・理系で見ると、ミッションの女子校は文系志望が多いイメージがあるかもしれませんが、理工農系が27.3%、医歯薬系が22.7%で、文教言語系の18.2%より多くなっています。
木下 例年は文系志望のほうが多いのですが、今年度の卒業生は理系志望が目立ちました。特に医学部・薬学部をめざす生徒が多かったですね。最後は励まし合いながらがんばり抜いたというところだと思います。教員たちも本当によく励ましていました。結局は「一人ひとりを伸ばす」ということなのです。それぞれがやりたいことを自覚し、目標に向かって後押ししていくのは実は大変なことですが、そういう学校でありたいと思っています。
神田 卒業生たちのコメントも拝見しましたが、医師になった一人の方がこんなことを言っています。「医師の仕事は病気を診るだけではなく、病気と闘う患者と一人の人間として向き合うことだ」と。わたしもいろいろな大学の医学部長と対談させていただきましたが、医師になってもらいたいのはそういう人だと、皆さんがおっしゃっています。それから、「時には患者の行き場のない怒りや苦しみも、診断した医師は受け入れなくてはならない。共に戦う覚悟が必要なのだ」とも言っています。医師には精神的な強さが必要ですね。そういう自分の支えとなっているのは、横浜雙葉で学んだ「徳においては純真に 義務においては堅実に」という校訓だということも話していますね。
木下 その卒業生は創立100周年のときの記念事業の実行委員長でした。わたしは担任だったのでわかりますが、その1年間はとても忙しく、勉強も思うようにできなかったでしょう。終わってから必死に勉強して医学部に合格したのです。その姿に逆に教えられました。
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