さぴあインタビュー/全国版
専門性が高い教員による授業と
実体験で「知的基礎体力」を養い
みずから未来を切り開く力を育む
東京学芸大学附属世田谷中学校 校長 福本 みちよ 先生
教師が常に成長を続けることで
「授業力」はより高くなる
校長 福本 みちよ 先生
福本 もう一つは、「教師が育つ学校が子どもが育つ学校」だということです。本校は大学の附属学校ですから、研究と教育現場をつなげる役割を持っていますが、それは個々の教員が研究を土台にした「授業力」を持てるかどうかにかかっています。「授業力」にはいろいろな定義があると思いますが、「教科指導力」「見取る力」「チームの協働力」の三つで成り立っていると思います。それがあって初めて子どもを引っ張り上げ、場とツールを使いこなせるようにしていくことができるのではないでしょうか。
本校の教員たちは、生徒のために何ができるかを常に考えています。さらに自分たちの専門性を楽しみながら磨き上げていきたいという思いが強くあります。そこは附属校の強みといえるでしょう。新しいものがどんどん出てくる状況のなか、子どもたちに必要だとなれば、本来は教師が先んじてそれを身につけなくてはなりません。でもご承知のとおり、教育現場は忙しく、なかなか教師が自己成長する余裕がないのが実態です。本校では流れのなかで、自分たちがめざすことは何なのかと立ち返ることができます。そのきっかけになるのが、個々の教員が持つ授業力なのです。そこに立ち返ったとき、「これではだめだ、もっと学ぼう」と思えれば、今のような混乱の時期であっても、シフトチェンジができるのではないかと思います。
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